このシリーズは真面目な作家のぎこちないコメディ性というのかなー、ある種の「寒さ」がコテコテな舞台の古式ゆかしいミステリと名優たちのアンサンブルと噛み合う(知られた俳優が多ければ多いほどフーダニットは目眩しできる)ことで良い感じに成立しちゃうというおかしみがよき部分と思っているのよね。
ライアン・ジョンソンの生真面目な脚本はあんまりシリアス路線にいかないほうがよいと思うんよなー。いやコメディがうまいわけではないと思うけど、なんかいいバランスになるというか。ミステリとしてのフェアさを担保するアイデアの絶妙さでいけば前作だけど、フェアだと?ハーン?それどころじゃねーだろ?と言ってしまう、こういう(多少雑な)暇つぶしミステリの感覚もまた楽しめたわよ。なんかカメオの人たちも極上の暇つぶし映画作るのに一枚嚙みたさあったんではなかろか。何しろ2020年だものねえ。