力道山、大山倍達、先人たちが繋いだ日本人としてのアイデンティティを前田日明が語る。
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肉親からこれを勧められて8分くらいまで見てるところですが、なんだこれは。
歴史観的には右翼になるんだろうけど、なんか歪んだ知識を学んでしまった結果、なんともいえない歪んだ歴史観とアイデンティティになってしまっているような…
なんとなく言いたいことは理解できるところもあるので簡単には批判できず。
なんつーか虚実夾雑というか。

いやなんだこれは。
軽い眩暈と頭痛が同時に襲ってくるような。

まあでも、まあ、振り返ってみるに私は民族教育を小学校から高校まで受けて育ち、アイデンティティクライシス的なものが無くはなかったけれど、なんつーかな、私が私として存在していていい、みたいな、承認みたいなものはわりかしあったんだろうな、と改めて感じさせられましたね。

特に前田さんは、中学生頃から日本帝国の戦記ものを読むのが好きだったらしいので、こういうキメラみたいな歴史観になってったのかなあ。

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なんつーかこう、残念ながら、無知なのに知ってるように思いこんでブロック積み上げるから、最終的に出てきたものがキメラ的なモンスターになってしまった、みたいな感じのインプレッションを受けました。

極真のそこそこの”高弟”みたいな人物でも倍達総裁を「密航者だ」みたいに言ってんのにはガマンならねえ、という気概は存分に共感するのですけれど。

前田日明は日本が朝鮮半島を植民地化して言葉を奪い、名前を奪い、資源も財宝も奪ったこともわかんねえんだろうな。
でもこれも、日本という差別が蔓延して正しい知識を得る事が容易でないところで、必死で自分のアイデンティティを模索していった結果なのだろうなと思うと、切なくなるよ。

問題はこういう滅茶苦茶な歴史観をマッチョ系が継承してしまうという所だなー。

正しい歴史教育、うーむ。
在日コリアンといえど十人十色な状況におかれているわけで、汎用できる歴史観っつーのがなかなか難しい所ではあるのですが。

これねー、なんかジワジワ考える所があって。

前田日明氏は盛んにこの動画で「半島人は日本人だったんですよ」と訴えていて。
私もその認識ではあるんですけど、それは押し付けられたものであって、という大前提があるんですが。

前田氏のはそういうニュアンスがない、もしくは薄い感じをどうしても受けてしまい。
つまりは、朝鮮半島の市民は自発的に日本皇国の臣民となるのを臨んだのだ、という。
これって右翼の受け売り、当時の日本政府のプロパガンダをナイーブに全面的に受け入れちゃってるんじゃないですか、という感じを受けてしまい。

でもなんで敗戦したらいきなり俺らの祖父母父母の国籍を一方的に剥奪してんのよ、と。
当然の怒りなんですけど。

じゃああの半島人も台湾人も同じ皇国の臣民である、とか八紘一宇とか亜細亜の開放とか全部ウソだったんかい、とならないのが不思議なんだけど、これも右翼言うことを内在化しちゃってるからなんだろうなと。

で、そうなってしまうのは何故か、というと、教育と、日本において如何に粉飾のない歴史を独学でも学ぶことが難しいのか、如何に簡単にトラップに陥ることができるのか、ということを再認識させられた、というか、せざるを得ないか、という事をジワジワ考えてました。

プログレッシブ系の人でも軽視してるのを散見しますが、関東大震災の朝鮮人虐殺も、その当時、たしかに朝鮮人、鮮人と呼び明らかに差別していたものの、リーガルには朝鮮人という存在はなかった、方便としては朝鮮人も天皇の赤児であったこと。
比率としては正確にはわかりませんが、植民地出身者ですら「我は日本国民である」と当時のプロパガンダを盲信し皇国民として生きようとしていた人がいたであろうこと。
そういう人々すら当時の"日本人"は虐殺したこと。

というのは軽視すべきではないポイントだと思うんですけど、どうなんでしょうねえ。

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