まあでも、まあ、振り返ってみるに私は民族教育を小学校から高校まで受けて育ち、アイデンティティクライシス的なものが無くはなかったけれど、なんつーかな、私が私として存在していていい、みたいな、承認みたいなものはわりかしあったんだろうな、と改めて感じさせられましたね。
特に前田さんは、中学生頃から日本帝国の戦記ものを読むのが好きだったらしいので、こういうキメラみたいな歴史観になってったのかなあ。
これねー、なんかジワジワ考える所があって。
前田日明氏は盛んにこの動画で「半島人は日本人だったんですよ」と訴えていて。
私もその認識ではあるんですけど、それは押し付けられたものであって、という大前提があるんですが。
前田氏のはそういうニュアンスがない、もしくは薄い感じをどうしても受けてしまい。
つまりは、朝鮮半島の市民は自発的に日本皇国の臣民となるのを臨んだのだ、という。
これって右翼の受け売り、当時の日本政府のプロパガンダをナイーブに全面的に受け入れちゃってるんじゃないですか、という感じを受けてしまい。
でもなんで敗戦したらいきなり俺らの祖父母父母の国籍を一方的に剥奪してんのよ、と。
当然の怒りなんですけど。
じゃああの半島人も台湾人も同じ皇国の臣民である、とか八紘一宇とか亜細亜の開放とか全部ウソだったんかい、とならないのが不思議なんだけど、これも右翼言うことを内在化しちゃってるからなんだろうなと。
で、そうなってしまうのは何故か、というと、教育と、日本において如何に粉飾のない歴史を独学でも学ぶことが難しいのか、如何に簡単にトラップに陥ることができるのか、ということを再認識させられた、というか、せざるを得ないか、という事をジワジワ考えてました。
なんつーかこう、残念ながら、無知なのに知ってるように思いこんでブロック積み上げるから、最終的に出てきたものがキメラ的なモンスターになってしまった、みたいな感じのインプレッションを受けました。
極真のそこそこの”高弟”みたいな人物でも倍達総裁を「密航者だ」みたいに言ってんのにはガマンならねえ、という気概は存分に共感するのですけれど。