「まつり浴衣」(清水一朗作)
これは日本橋でも聴いたけれど、また盛大に泣く。吉次郎は母を亡くし、父が後妻をもらって弟妹が3人。12歳の祭りの夏、一家は貧しくて揃いの浴衣をつくれない。やっと工面した反物で継母は幼い弟妹の分だけ浴衣をつくる。悔しくて家を飛び出し、亡き母の故郷・宇都宮を目指し、利根川のほとりの宿で仕事を得る。祭りの日、8年ぶりに江戸に戻って、そっと家を覗いてみると、一家揃って祭りに出かけた留守宅に、丈も裄も自分にぴったりの浴衣がかかっている。それを羽織って、嬉しさにうたいあげるところで終わる。そのあと親に会ったのか、それども会えずに去ったのか、こちらも余韻が胸に残る。これもいい噺なんだよね。最後の節のところが、素晴らしいんだ、また(涙)。
仲入りのティータイムには予約していたチーズケーキセット。ここのチーズケーキ、ネットでも評判だけど、本当においしかった。濃厚なチーズプリンといった感じで、なめらかで、上にカラメルがかかっていて。この会、絶対にまた行く!
(店の外でチラシの写真を撮ろうと思ったら、勝千代師匠がお見送りで外に出ていて、まみさんと一緒に写真に収まって下さった。ありがたやー!)