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2023年3月4日(土)さん喬・白酒二人会@光が丘へ

小きち「子ほめ」
白 酒「真田小僧」
さん喬「妾馬」
~仲入り~
さん喬「天狗裁き」
白 酒「宿屋の富」

こんなにいい組み合わせの会なのに、会場に入ってびっくり。入りが半分くらいしかない。個人的な実体験でいくと、今日みたいな「地方都市」感のある町での会はけっこう人が集まるもので、よく行く三鷹もそうだし、先日の小金井なんか二階席まで満席だった。なのになのに、ううう。さん喬師匠が「これくらいがちょうどいいですね。全員の顔覚えましたから、途中で帰ったらすぐにわかりますよ」なんていって笑わせていたけれど。

でも会自体は、折からのぽかぽか陽気にぴったりの明るく楽しい四席で大満足。

小きち「子ほめ」
今日はたっぷり20分もらっていたので、和歌の下の句をつけるところまでフルバージョンの子ほめ。意外とめったに聴けないかも。赤ん坊が産まれて七日目と聞いて「初七日?」と言わなければいけないところを、間違って「お七夜?」と言ってしまう痛恨のミス。なんとかごまかしたけれど、今日は前のほうの席で表情がよく見えただけに、「しまった!」という心の声が大音量で聞こえてくるようだった。あとで楽屋で師匠に大目玉食らってないといいんだけど。(つづく)

(つづき)
白酒「真田小僧」
さつまに落ちるところまでのフルバージョン。金坊のこまっしゃくれた小憎らしさ、親を手玉にとるあの表情、父親を翻弄する知恵の見事さ。いやー、笑った笑った。この噺って白酒師にぴったりな気がする。

さん喬「妾馬」
井戸の茶碗が聴きたいというのが最近の悲願で、今日は可能性があると思ったんだけど、紋付・袴姿で出てきたのでああ今日も妾馬か、と。でも、今年三回目とはいえ、何度聞いてもいい話。そして八五郎が本当にいい男。五月の鯉の吹き流しじゃないけど、腹に何のわだかまりも裏表もない、まっすぐで正直で温かく優しい。妹のおつると話すところは、何度聞いたって泣かずにいるのは無理。

さん喬「天狗裁き」
記録を遡って数えてみましたら、今日が栄えある14回目の天狗裁き(^^)。でも大好きなので、夢のマクラを振り始めたときには心の中でガッツポーズ。テンポと間がね、絶妙なんだなあ。同じ話を何度聞いても笑える古典落語って、考えてみたらすごい芸だ。

マクラで、仲良しの雲助師匠の話をしていたのも興味深かった。さん喬師匠とは出身地が同じだけでなく生まれた年も同じ。洋食屋の息子と蕎麦屋の息子。蕎麦屋の息子ののちの一番弟子が白酒師。だから白酒師には親しみを感じているとも語っていた。
(つづく)

 (つづき)
白酒「宿屋の富」
この噺、よく考えてみると志ん朝師匠のCDでしか聴いたことがないかもしれない。やっぱり古今亭系の話だからかな。わたしは柳家が多かったので。
富くじを買ったあとで、当たったらどうするこうすると、若いモンがわちゃわちゃ夢を語るくだりが本当に楽しい。くじに外れてしまい、念願だった遊女の見受けを果たせなかった男が、うどん教の教祖みたいになっちゃってるのには笑った。

ともあれ、今年は白酒師匠をたくさん聴きたいと思っているので、その手始めとしてとても楽しい会だった。このふたりもとてもいい組み合わせなので、第二弾がありますように。

それにしても、天狗裁きに当たる確率の高さはすごいね。14回とは!👺 理由を聞きたくなる(笑)

それは得意演目だから、としか……(笑)
短い時間でもできるし、百発百中で受けるし。よくできた噺だよね~

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