日本はパレスチナ国家承認にどう向き合うべきか(上) 現代イスラム研究センター理事長・宮田律
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/33072
“ドイツ、フランス、イタリア、ロシア(ソ連)などの人種差別を肯定する世代にとっては、ユダヤ人が社会から存在しなくなり、パレスチナに移住することは都合が良いことだった。ユダヤ人に対する暴力的襲撃が激しかった旧ロシア帝国を引き継いだソ連も、パレスチナ分割決議に賛成した。ソ連はユダヤ人の反英姿勢に注目し、イギリス撤退後の東地中海地方において独自の利益を推進することを目的としていた。当時エジプトやイラク、ヨルダンはイギリスの強い影響下にあり、親ソ的なユダヤ人国家の成立はソ連の戦略目標に適うものだった。
かくして1947年11月29日、国連総会でパレスチナ分割決議が採択された。”
書店、出版、流通が危機的状況にあり、特に独立系の書店は新規開店の話が全然ない。
https://www.tbsradio.jp/articles/91061/
12/17(火)特集「文学から知る、シリアの現実」
https://www.tbsradio.jp/articles/91061/
「日本語版によせて」(抄)ウェブ公開
ヤシーン・ハージュ・サーレハ『シリア獄中獄外』岡崎弘樹訳 2020年6月25日
https://magazine.msz.co.jp/new/08911/
“本書によって日本の読者とはじめて出会うことから、「嬉しい」と言うべきだろう。だが、祖国が収監や亡命、強制失踪、親しき仲間の喪失などを経験している最中で「嬉しい」と言うことはむずかしい。にもかかわらず日本の読者には本書を通じて今日のシリアや世界に関して熟考し、知識を深めていただきたいと望んでいる。本書は嘆きやあきらめではなく、闘いのためのものだ。もはや諸国の運命はそれぞれ孤立していない。ある場所で生じていることが現在あるいは後に別の場所で影響を与えることは疑いない。ドイツでは「難民危機」が右翼ポピュリズム勢力「ドイツのための選択肢」(AfD)の伸張を促す要因となった。この現象はいっそう幅広い世界における右派の迷走の一環であり、今日、世界の問題はかつてないほど国際的に検討され対処される必要があることを示しているようだ。(…)”
「日本語版によせて」(抄)ウェブ公開
ヤシーン・ハージュ・サーレハ『シリア獄中獄外』岡崎弘樹訳 2020年6月25日
https://magazine.msz.co.jp/new/08911/
“ナチズムは崩壊し、殺害や自決を免れた者は裁かれた。ポルポト政権は1979年にベトナムの占領によって崩壊し、 フツ族の支配も1994年に100日間で80万人の虐殺をおこなった数ヵ月後に終止符を打たれた。ところがシリアの場合、私の推定では60万から70万人を殺害している体制が生き残り、殺戮や拷問、強制追放を続けている。シリア国外の難民約660万人の状況も変わらず、そのうち欧州に避難した約100万人がいわゆる「難民危機」を引き起こしている。これらはすべてシリア領内における米露、イラン、トルコ、イスラエルの軍事プレゼンスによって、さらにイラクやレバノン、トルコの民兵組織、英仏の特殊部隊によってある種の国際的な後ろ盾を得ている。”
「監獄経験を記すことは独裁政権によって引き裂かれることへの抵抗なのです。戦う相手は独裁であり、政治囚であり、また収監を強いる政治です。となれば監獄の物語や経験談をイデオロギーや神話から脱却させる必要があります。監獄が個性を消し去るのであれば、監獄について書くことは、その野蛮な腹を切り裂いて個々人の物語をひとつひとつ救いだすことです」
『シリア獄中獄外』ヤシーン・ハージュ・サーレハ
https://www.msz.co.jp/book/detail/08911/
翻訳家の柳谷あゆみさんがご紹介したシリアを知る文学作品
『無の国の門 引き裂かれた祖国シリアへの旅』
https://www.hakusuisha.co.jp/book/b498044.html
『歩き娘:シリア・2013年』
https://www.hakusuisha.co.jp/book/b646774.html
『シリア獄中獄外』
https://www.msz.co.jp/book/detail/08911/
ss954
徐京植「母語という暴力―尹東柱を手がかりに考える」
https://note.com/k2y2manabe/n/nf03caaf03269
“尹東柱の幼友達であり、キリスト教の牧師でもある文益煥が、尹の普遍的な人間愛を強調することには一定の理由と意義がある。しかし、日本人であり翻訳者である伊吹が、文益煥の言葉を自説補強のために引用することは二重の権力行使ではあるまいか。迫害を受けているものは、迫害者に対する憎しみにとらわれることで自分自身を卑小にすることを恐れ、憎しみを愛へ昇華させようとするであろう。キリスト教徒であった尹東柱は「軍国主義の日本人」を激しく憎んだからこそ、それを愛そうとしたとも考えられる。それは「憎しみ」そのものでないとしても、「万物に宿る生命へのいつくしみ」といったきわめて一般的な解釈からはほど遠い境地であろう。”
徐京植「母語という暴力―尹東柱を手がかりに考える」
https://note.com/k2y2manabe/n/nf03caaf03269
“尹東柱が禁じられた朝鮮語で詩を書いていた当時の状況をリアルに想像する感性が伊吹にあれば、いや、自分の想像がとうてい現実に及ばないのではないかという謙虚さがありさえすれば、その詩が「実存凝視の愛の表白」であり、「軍国主義の日本人に対する憎しみなどかかわりがない」などと自信満々に主張することはできなかったであろう。”
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