「閾《Liminal》」
anon press掲載。
リミナルスペース散文詩。地下鉄に乗る必要がある。連結部分を見つめている。眠る家を探している。存在の境界=閾を歩みながら、私たちはどこから来たのかと自問している。私たちは迷い続ける。だからどうか、私のことを探してください。
「彁翼環胎」
anon press掲載。幻想百合SF。
円形都市の薬師、芣泫(ふけん)は角を持ち都市の縁に現れる「丱彁(かか)」に波彁霜樹(はかそうじゅ)を植えて薬をつくる。ある時、ひとりの丱彁に心奪われ丯胞(かいえ)と名付けたところから、芣泫の閉じた永遠は狂い始める。
「殕花遺説」★表題作
モノクロの円形都市で弔綵師(ちょうざいし)を担う焮綪啝(きんせんか)は、都市を治める盲目の少女饗皇(きょうこう)から家庭教師を任じられる。綪啝は少女の願いを叶えるべく奮闘し、都市と世界の真実を目の当たりにする。
色と終末、祈りにまつわる百合SF(ファンタジー)。
「爛雪記」
BFC3本戦出場。
季節を司る四柱の神、桜姫、燈帝、爛王、雪妃と、巡る世界にまつわる掌編。憂いのままに自らを腐らせ、大地に恵みをもたらす爛王は、盲目にして凍える静寂を司る雪妃に、孤独を慰める詩を送る。何度でも何度でも、季節が巡り出会うたびに、二人は互いを思い合う。
「微睡む塔のエフィジー」
anon press掲載作。幻想百合SF。
〝先生〟にまつわる幻惑的な回想の群れ。先生は偏在し、建築家であり、滅びた王国の女王でもある。先生は決して描かれることがなく、故に永遠というものによく似ている。〝私〟は先生を追い、求め、その関わりの内に自らの衝動の在処を悟る。
「ヘスペリデスの石庭」★百合SF
黄昏の名を冠する惑星には、感染の危険を持ちながら生薬の原料となる苔がある。「枯石移植」の専門家:沙雁遺は、惑星基地で二週間後の契約期限を控える中、親密だった包鐘繭臾の自死に直面する。原因究明に乗り出した沙雁は、黄昏の石庭に魂の行方を見出していく。
「漂光の竟玥」★幻想百合
忘れ去られた森の奥に〈漂本箱〉と呼ばれる館がある。〈金竟の魔女〉が住まうその館には、滅びた結晶都市における魔術師と〈静謐騎士〉の逸話があった。
砕かれた鏡の欠片、玥(つき)を象る金の鈴、それらは流浪の運命に導かれ、宇宙と森の静謐に再会の音を響かせる。
「ヴィタ・アルモニカ」
LIXIL未来共創計画最優秀賞。百合SF。
研究者の明彷静は〈音律性生命環境(ヴィタ・アルモニカ)〉による都市開発を推進していたが、計画は頓挫、感染症の流行で都市ごと放棄される。7年後、投棄都市での緑地拡大を知った明は、観測員として帰郷を決意する。
「アラベスクのコーダ」
anon press掲載作。百合SF。
現解舞踏(エクソダンス)のプロ選手だった鴻渚(おおとりなぎさ)は、現役引退後、地下のライブハウスで踊る日々を過ごしていた。〈繋象儀(ブリッジ)〉がもたらす共感の幻の中で、 かつてバディであった女性との栄光と悲しみに思いを馳せる。
「魚の日」
サークル磔刑『解放区第二号』。百合SF。
とある理由から海辺の街にやってきた〝私〟とパートナーのリタは、街で神話にまつわる祭りが行われることを知る。夕食に肉と魚を交互に食べる習慣を繰り返しつつ、母なる海を通じて〝私〟はリタが抱える痛みと自身の罪へと直面していく。
【告知】
第一短編集『殕花遺説(ふうかいせつ)』が刊行されました。
百合SFを中心に幻想/ファンタジーを往還する、滅び、別れ、終わりに向けて喪い続けるものたちへの、ささやかな祈りについての作品群です。
全10作 / 約15万字 / Kindleで660円
よろしくお願いします!
【告知】
anon press様より初短編集『殕花遺説(ふうかいせつ)』を刊行します。近日中に電子書籍で発売予定です!
選りすぐりの7作+書き下ろし2作+初公開1作。『零合』やアンソロジー、BFCなどで知った方にも、これからの方にもお楽しみいただけると思います。
収録作品は画像の通り。
お楽しみに!
遅まきながらBFC6一次選考通過作を公開しました。
海に眠る都市の中で、㐬彁(リウセイ)の欠片から神をつくる象嵌師とその娘の話。
循環する都市と母娘の殺伐百合SF(ファンタジー)です。
よろしくお願いします!
友達と作りました!
星宮ととちゃんのLearn To SwimのRemix......
https://soundcloud.com/producers-fight-club/learntoswimpfcremix
【告知】
anon pressさんより新作「閾《Liminal》」が公開されました。通算4度目の登場です。
地下鉄に乗る必要がある。
連結部分を見つめている。
眠る家を探している。
存在の境界を歩むことについてのリミナルスペース散文詩です。
よろしくお願いします!
【告知】
anon pressさんより新作「閾《Liminal》」が公開されました。通算4度目の登場です。
地下鉄に乗る必要がある。
連結部分を見つめている。
眠る家を探している。
存在の境界を歩むことについてのリミナルスペース散文詩です。
よろしくお願いします!
第45回日本SF大賞のエントリーが始まっています。
青島の作品では以下のものなどが選考対象です。
良かった作品があればぜひ応援ください。
『私は命の縷々々々々々』(星海社)
「標のない」(『零合 第2号』零合舎)
「エンジェル・メーター」(anon press)
「筒の脂」(FFEEN)
https://sfwj.jp/japan-sf-grand-prize/45th-japan-sf-grand-prize-guidelines/
いとうしう。小説を書きます。百合/SF/幻想、他。