1932〜1945 ハルビン郊外
戦前・戦中における日本軍による人体実験
731部隊→エリート医
↓∟生身の人間で実験「マルタ(丸太)を3〜4本持って来い」
↓ 麻酔無しで生体解剖、感染させて治療しない、などの人体実験
∟戦後無罪放免←ニュルンベルグ裁判
∟以後、「治験者の自発的同意」を求める綱領が出来る→効果がなかった。
↓
1932〜1970 米アラバマ州タスキギー町
「タスキギー事件」約600人の黒人で人体実験(梅毒を治療せず観察し続けた←この頃にはもう特効薬はあった)
1957 サリドマイド事件
∟日本を含む世界40カ国以上で販売
↓
1974 National Research Act立法
↓
ベルモント・レポート→進化→医療倫理の4原則
最近の日本の事例
2016 相模原障害者施設殺傷事件
犯人「無差別に障害者を殺傷したのではない。意思疎通の出来ない障害者だけを選択的に殺傷した」
↓
ベースに「パーソン論」Peter Singer・Michael Toolay(1998)
「意思疎通できない人間は、自己意識という要件を欠いた存在であり、生物学的ヒトであってもパーソンではないから抹殺しても差し支えない」とする考え
∟誰でもそういう部分を持っている。
【片仮名で表記するリハビリテーション】
(対応する日本語がない)
かつての日本では
更生(身体障害者福祉法)=立ち直ること、生き返ること、好ましくない生活態度を変えること
↑
「更生」に対し障害を有している人々は反発
↓
日本は漢字の熟語で説明しきれず、片仮名で「リハビリテーション」とした
中国:復権医学、韓国:再活治療
【歴史とともに変化し、多様化したリハビリテーションという言葉】
広義:権利・資格・名誉の回復(理念)→障害を有する人々の尊厳の回復・保持←これを忘れてはならない。
中義:障害を有する人に対する自立支援サービス
=総合リハビリテーションー医学的リハビリテーション、教育的リハビリテーション、職業的リハビリテーション、社会的リハビリテーション
狭義:医学的管理下のリハサービス(リハ医療サービス=PT・OT・ST)=医療保険・介護保険で規定
その他商品としてのリハビリテーション
旧優生保護法による強制不妊手術終了(1996)
∟不良な子孫の出生防止を目的に行われた→被害者は16,000人を超えると言われている。
【リハビリテーション】ラテン語
habis:habec (保持する・所有する)の形容詞=適当な、ふさわしい
Re-habis-ation=再び適した、ふさわしい状態にすること(人間たるに相応しい)
habis(形容詞)-habitas (名詞)=(英語)abilty(能力)
【リハビリテーションの歴史】
※中世ヨーロッパ キリスト教カトリック教徒離脱者の復帰
※近世ヨーロッパ 無実の罪の取り消し(名誉の回復)、ジャンヌ・ダルク、ガリレオ・ガリレイ
※20世紀初頭 軍人の刑期終了→社会復帰(権利の回復)
※20世紀中期 戦争の度、傷痍軍人のリハビリテーションにおいて、医学が必要とされた
※20世紀後期 リハビリの発展
【リハビリテーションの定義】
1982 障害者に関する世界行動計画
リハビリテーションとは、身体的、精神的、社会的に最も適した機能水準の達成を可能にすることによって、各個人が自らの人生を改革していくための手段を提供していくことを目指し、かつ時間を限定したプロセスである。