例のエッセーの元となった星野智幸氏の2013年の朝日への寄稿「「宗教国家」日本」を読んでみたら、大体私が書いたとおりだったかな。というかやはり私の世代ってダメすぎるな、と(人のことは言えないが)恥ずかしくなった。
"若いころはどの友人も政治に無関心で、リベラルでも保守的でもなかったことだ。友人だけではない。私が若かった1980年代は、誰も政治の話などしなかった。政治や社会のことを話題にするような人間は、冷たい目で見られ、「ネクラ」として退けられた。新聞を読むのが好きだった私は、それなりに政治に関心を持っていたけれど、話のできる相手はいなかった。選挙に行くのも、友人の中で私だけだった。
学生時代から社会人にかけての二十歳前後には、そんな自分は少数派だと自覚していた。恥ずかしい話だが、大学入学時には高野悦子「二十歳の原点」を読んで、自分もこんな学生運動をするんだろうか、と時代錯誤に想像し、実際に声をかけてきたセクトの人と話してみたこともある。しかし、その会話に惹(ひ)かれるところは何もなく、自分の思い描いていた学生運動のイメージは幻想であることを知った。"
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