朝日のエネルギー関係の連載がはじまっていたのですね。
https://www.asahi.com/rensai/list.html?id=862&iref=pc_rensai_article_breadcrumb_862
そして、その「復興」は、福島の被災者にとっての復興でなくともかまわないわけです。
とにかく見栄え良く、対外的に「福島は復興しました」と言えさえすれば、原子力を今後も活用していく言い訳はたつので、被災者がどう思っていようとも関係がない、という論理につながっていきます。
それが、「風評払拭」と一体化しているため、福島復興アピール大作戦が、なんともきな臭く、邪なものに感じられる理由なのだろうと思います。
私は、原子力への賛否はいいませんが、原子力の再稼働のために福島復興を利用するのはやめて、というのはずっと言っていると思います。
考え違いをしてほしくないのは、仮に復興ができたとしても、事故を起こしたことは「なかったこと」にはならない、ということです。
そこで辛い思い、悔しい思い、悲しい思いをした人の記憶は消えないし、暮らしていた場所を失った人たち、家族を失った人たちは、その後安定した暮らしを取り戻したとしても、かつてあった暮らしを失ったことを忘れるわけではない。
逃げ惑った記憶はなくならないし、解体された家は戻らないし、空き地になった場所に、新しい建物が建ったとしても、以前の風景は戻らない。
新住民が増えて、新しい街ができたとしても、それは事故があったことが「なかったこと」になるわけではないです。そこは、考え違いをしないでください。