本日お昼はこちら。「推し問答!」出版記念トークイベントを聞いてきました。学びになり、共感する話をたくさん聞けました。誰かを応援していて疑問に感じることや抵抗感があることについて、藤谷さんと西森さんのお話には頷けるところがたくさんあり、わかります…言語化ありがとう… を常に言いたい気持ち。そのことに対して答えは出なくても、同じようにもやもやしている人がいるだけでもだいぶいい。そういうイベントだったように思う。イベントでもよく言及された「程度問題」を肝に銘じておきたい。私も映画『成功したオタク』を見た方がよさそう。
イベントに足を運ぼうと思ったきっかけは、西森さんのこのツイートがおすすめタブに出てきたからでした。悩んでることに答えは出なくても、同じような考え方の人の話を聞くだけでも何か進歩があるのではないかと思ったからです。今の自分が聞いて、いいイベントだったと思う。
https://twitter.com/mijiyooon/status/1757570277733757232?t=N7viH5E1qISAX2xCujyMyw&s=19
イベントで印象に残った話や深く頷いた話のメモ。その1
・韓国映画『成功したオタク』について
日本も他人事ではない。推しが犯罪を犯してしまった時、犯罪とまではいかなくとも問題発言や、自分的にはそれちょっとどうなの?と思うことがあった時、どう折り合いをつければいいのか。
応援していたファンも加担しているとまで思い詰めなくてもいいのでは?
問題行動とまでいかなくとも、推しがひろゆきを好きと言ってしまうとか、そういう言動に逐一指摘するのも…と迷う。程度問題。
西森さん:問題を起こす前に気づいてほしいなと思う、本人たちに。(→この一言には私も心から同意した)
藤谷さん:いけないことがエンタメとして好きな感覚がある。
90年代の武勇伝は今の感覚だとパワハラだが、時代に応じて変われない人を切り捨てていいのかとも思う。
(→この一言には私も心から同意した その2)
・ファンをやめたい時が一番やめられない。バンギャのあがるあがる詐欺のように。
だが、悩んでいる時が一番関心が強いとも言える。離れたら搾取に加担しなくていい訳だから。
そう言う時は頑張りすぎている。頑張りすぎてる時はSNSを気にしすぎているので、ネットから離れよう。
(→自分とブロビの関係がまさにこの状態だと気付かされました。身にしみる…)
イベントで印象に残った話や深く頷いた話のメモ。その2
・読者の質問:批判を言えるファンダムとそうでないファンダムの違いは何か?
批判を言えない時は、公式が批判を迷惑だと思っている空気が滲み出ている。
批判が起きて公式が変わったことが繰り返しあると、ファンの方も批判を言っていいと感じる。
西森さん:ジョジョステの件もあったし、僅かではあるが舞台界隈も変わりつつあると思う。
藤谷さん:ただし、私たち批判できるファンダムよ!キリッ みたいなのがいきすぎるとママ欲(年下の推しにご飯食べてえらいね!とかお母さんみたいな態度をとってしまう支配欲強めオタクのこと)に繋がりがちです。これもまた程度問題。
・読者の質問:推し活の男女差について
まず、可分所得による差がある。これはどうやっても変えられない。
あさイチの推し活特集や推し燃ゆが出てきた時、オタクに対する世の中の風潮が変わった。女性も推し活をしていいという感じになった。妻でも母でもない自分として推し活をする女性が明日カノに登場する。そう考えると、男性オタクにはそのイメージがなく、役割から離れづらいという差がある。
男性は自分の気持ちを文章に書かない、自己開示が罪みたいな感じがあるのも差に繋がっているかも。
イベントで印象に残った話や深く頷いた話のメモ。その3
・愛がある問題
自分の書いた記事を信頼してくれているのは嬉しいけど「愛がありますね」でまとめられると、うーん…という感じになる。記事を愛では書いていない。
そう言ってくれるのはありがたいけど、逆にしっかりと事実に基づいて記事を書いても愛がなかったらだめなのか?
・執筆を依頼される時に「ファン目線で書いてほしい」とオファーされることがある。一口にファンといっても、いろいろなタイプがいるのに。
それこそ「最大公約数のファンに刺さるように」と言う意図をオファーから感じることもある。
ファン目線がマネタイズされてる感じがする。ファン目線がお金になる時代。
アーティストよりもファンに注目させるコンテンツもある。
これは誰かを応援する営みに推し活という名前がついたからこその現象。
以上、「推し問答!」イベントの感想とメモでした。とりあえず今書けるだけのことは全部書いた。私の思考というフィルターを通して書いてるので、話題の流れや発言の意図が違うところもあるかもしれない。それこそ、私がイベントを聞いて思ったことは、本をじっくり読んだらまた変わるかもしれない。
この悩みにはこういう考え方をしたらいい!みたいな明確な答えを出す感じではなく、誰かを応援してるとこういうモヤモヤがあるよね〜と言い合うようなイベントだったと思う。だからこそ良かった。
どの話題だったか定かじゃないですが、それこそ政治もそうで…という発言が何度かあったこと、怒ることは良いことだという西森さんの発言にも何度も頷きました。
藤谷さんのサイン、昔お世話になったvkdbのねこだ…かわいい。
本当にいろんな、聞きたい話を聞けました。推しが問題を起こしてしまった場合、自分はどう折り合いをつければいいのか。批判することとママムーブとの距離感について。ファンをやめたい時が一番やめられなくて、一番関心を持っている時であること。頑張りすぎている時はSNSを気にしすぎているからネットから離れましょう… 等々。私がアンケートに書いた質問にも真摯に答えていただき、感謝しています。LDHや韓国のファンダムが建設的な議論ができる背景を知らなかったので、なるほどなと思いました。私は批判や指摘を言いすぎてしまう自覚があるし、ママムーブにも繋がりかけていると思う。気をつけよう。