映画「オッペンハイマー」感想
バーベンハイマーと騒いでいた人達は、この映画を見て「ケンの最悪な暴走」を反省したのだろうか。
会議(ほぼ裁判みたいな聴聞会と公聴会)の長台詞が多くて、と登場人物も多いと事前の評判を聞いていたので構えていたが、字幕も登場人物のキャラ立ちも分かりにくさはなく、3時間でも飽きない映画だった。女性の地位の低さはやばい。時代考証に配慮したタバコ表現。
2020年代の価値観で当時を振り返り、大戦後から現在まで解決しない核問題を突きつける。
科学の可能性を追求し、社会正義の感覚もあり、多くの人に慕われるが、精神は鋼鉄ではなく頼まれると断れない科学者オッペンハイマー。
惑星規模の災害になる恐れ、水爆と冷戦の予感から、原爆開発競争に勝利し、実験と投下へ。
被爆国の者として鑑賞すると、直接的な表現はないと聞いていた爆心地の惨状は、主人公の幻覚や、投下後の記録を見た科学者達の渋面として表現されていた。爆発の轟音のような熱狂の歓声
(大陸侵攻や真珠湾攻撃をせず、独立国として大戦から距離をおく道はあったのか。原爆が落とされる前に降伏する道はあったのか。憲法の前文で猛省しているのに、なぜ最近、武器輸出国になったのか)
科学者は何でも作る。政治家は暴走する。各国の一般人が、常に政治に目を光らせるしかない
ネパールの人のカレー店、なんでタイ料理もあることが多いのか謎だけど、日本人はエスニック料理というとタイ料理が好きで、ネパールの人もタイ料理を作れるから、なのか…?
https://dancyu.jp/read/2022_00005901.html
アルゼンチンのカチャマイ茶を初めて飲んだ
ジュピター(コーヒーと輸入食材店)で値引きされていたので試してみた。
ミント風味の麦茶というか健康茶みたいな味わいで、飲みやすい。鼻もスースー通って、胃もすっきりして、いいかも。
アンデスというとマテ茶だが、あれは苦いような苦くないような面白い風味なので、あまり飲んでいない(近所で売っていないし)
カチャマイ茶の日本販売会社のサイト、紹介が熱心。
https://cachamai.co.jp/
2020年の展覧会、見たかったな。
「夏のシャワー」(1985年)も好きな作品。
舟越 桂 私の中にある泉|渋谷区立松濤美術館
https://shoto-museum.jp/exhibitions/191funakoshi/
彫刻家の舟越桂氏が亡くなったのか。
教科書で「砂と街と」(1986年)を見て好きになった。
(父親の舟越保武の作品も倫理の教科書の表紙になっていて好きだった)
表情に乏しい繊細な顔と、存在感のある体。リアルな上半身の彫刻。静謐で、有元利夫にすこし雰囲気が似ていた。
2000年頃は、展覧会に行ったり図録を集めたりしていた。
その頃から、エロスや異形のような作風が始まっていた。
2023年もそういう作品を作っていたのかな。
本の云々という作品名は昔からあって、白昼夢に立ち尽くすような昔の作品が自分は好きだったけど、生々しいというか、生命力にあふれている。
https://www.tokyoartbeat.com/events/-/Katsura-Funakoshi-Flying-in-the-Library/E56360AD/2023-05-25
Kobo って、安部工房とか、弘法大師かと思っていたら、もともとカナダの会社の製品で、book のアナグラムだと知った。
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Kobo_Inc.
紅茶だけでなく、ビールの話も載っていて、「なぜビールを飲むのか」と尋ねられた人の回答に、にっこりしてしまう。
https://www.chuko.co.jp/bunko/2020/08/206929.html
“かつて「人類が最初に麦から作ったのは、パンとビール、どちらが先か?」といった論争がありましたが、すでにこの論争には決着がついています。ビールが先です”
というのは驚くし笑ってしまったけど、明日に希望が持てない者のアル中、自分も若い頃「大酒飲んでなんぼ」と刷り込まれ、具合悪くなるまで飲んだのを思い出してつらい。
https://tanemaki.iwanami.co.jp/posts/7944
雑貨屋さんが「混沌・善」
The Bodega as Chaotic Good, the Salad Joint as Neutral Evil | The New Yorker
https://www.newyorker.com/magazine/2024/03/25/the-bodega-as-chaotic-good-the-salad-joint-as-neutral-evil
増村先生の勢いがすごい。シチュエーション、キャラのネーミングよ。
この漫画を楽しめるという点で、会社員をやっておいてよかった。
新聞の四コマ漫画扱いなのだろうか。攻めすぎ。
全員記憶喪失オフィス 連載一覧:ニュース:中日BIZナビ
https://biz.chunichi.co.jp/news/article/10/68453/
ジョン・スコルジー先生、作曲もされるのか。
アンビエントというか、ほわーん系もバキバキ系も、けっこう好きな感じ
https://whatever.scalzi.com/2024/03/24/yet-another-new-ep-from-me-totality/
アーツ・アンド・クラフツとデザイン展 感想
昔の自分は、アール・ヌーヴォー、ウィーン分離派、ウィリアム・モリス大好きだったので、せっかくなので見てきた。実物を見られて、壁紙や本以外の展示品もあり、大満足。
欧州の伝統、アジアの影響、最高のいいとこどり、手間暇かけたぜいたくな動植物モチーフの美術工芸品。
ケルムスコット・プレスのエディトリアルデザイン、正直読みづらい。でも中世の写本のように古めかしいフォントも装飾もやっぱりかっこいい。
モリスの社会主義活動、資本主義的にやばい扱いで、あまり触れられてこなかったのだろうか。
ユートピア便り、22世紀が舞台というのは要チェックだ(でもアーミッシュみたいな感じなのだろうか)
すべての人のための芸術と言っても、結局、教養とお金のある中流以上が顧客だったのだろうか。
現代の大人気ゆえの、各種グッズへの雑なプリント、モリスが見たら怒りそうな気はする。あと自分が身近な品として使うには重厚すぎる。
それでも美しく濃密な動植物の繰り返しパターンには、ミニマリズム、機能主義の洗礼を受けた現代人でも、見入ってしまう。
イチゴで「ベリーポップ」という品種を初めて見かけたので食べてみた。食べやすい一口サイズで、甘くて、水っぽくなく、少しねっとりした食感でおいしい。
さらに「はるひ」「すず」に品種が分かれるというが、私が食べたのはすずのほうかな?
漫画、SF、動植物などが好き