『運命の力』兄カルロ、家族の不幸で酒や賭博に溺れたり、命の恩人と親友になったりする繊細さもありつつ、面子を潰されて許せないという。手紙を読むか読まないか、優柔不断なところが妹に似ている。
恋人アルヴァーロも、結局、名誉が大事。先祖の太陽信仰って何なの。
当時のイタリア人のスペインへのイメージとは。
感想 ヴェルディ『運命の力』METライブビューイング
前回の『カルメン』が百点満点の面白かったのと比べると、見た後に茫然としてしまう。
男女の恋愛感情(出会いもどこが好きなのかも謎)、スペイン、戦争、カトリック教会、時代を現代にした新演出で、それぞれのつながりや必然性が不明でバラバラになっている感じ。その思い通りにならなさがリアルで、ヴェルディは運命そのものをテーマにしたのだと分かる。あと歌や音楽は最高。
セクシーミリタリーうさぎダンサーズは最高。プレツィオジッラの妖しい美しさは『魔笛』夜の女王に並ぶ。
メリトーネの嫌な感じもコミカル。
一瞬出てきたユダヤ系の人、どういう仕事なのか。
カットされがちな脇役のシーンも上演したのが、時代の空気や群像劇に有効だった。
各幕の最初の映像、場面の説明以上に印象的。
アールデコと、日本でいうバブル期の美術、
兵器がヘリなのはベトナム戦争のよう。
戦後の廃墟、今まで見たオペラの舞台で一番汚い(二番目は2023年のMETの『ファルスタッフ』)
演出のマリウシュ・トレリンスキが、(ロシアのウクライナ侵攻に関して)戦地に近い祖国ポーランドに言及していた。『カルメン』も、軍需工場やメキシコ国境の設定だったが、それ以上に戦争を意識したオペラになっていた。
『シュレミールと小さな潜水艦』かなり面白い。
港町の気ままな猫と、のんびりした人間達。有能すぎて人間の愚かな活動への加担が嫌になった潜水艦…
ハイパーカミオカンデ、はるか昔はるか遠くからの極小の物質の観測のための、巨大な建設(大空洞や高性能研修装置)、興味深い。
数学は発明ではなく発掘
昔の人、他の人の研究から、また研究が進む
虎彦製菓のアーモンドビスコッティ、おいしい。
イタリアスゴイカタイビスコッティよりも軽いガリッと食感
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漫画、SF、動植物などが好き