井上道義氏、今年で引退ということで、トーク付き演奏会に行ってきた。
子供向けの演奏会かと思いきや、ベテランの聴衆がほとんどだった。
https://www.michiyoshi-inoue.com/2024/06/bcj.html
感想 みちよし先生の世界漫遊記
鎌倉のエリアナ・パヴロワのスタジオの廃墟の思い出、 『眠れる森の美女』よりワルツ、弦楽器の円熟の群舞、長い眠りの前の優雅な人々
アオテアロア、ニュージーランドの美しさと壮大さの描写、北欧シベリウスみがあるという
自分はワーグナーはヒロイックすぎるイメージだったけど、『ローエングリン』第一幕への前奏曲、息を詰めるほど繊細な始まりと終わり、白鳥のような優美さ、メフィストフェレスのようなワーグナー、ものすごい熱量のスコアというお話
バルトークのルーマニア民族舞曲、弦楽合奏版なので楽士達のような軽快さ、贅沢な響き、チャウシェスク政権下のルーマニアの思い出、演奏できないほどの寒さ、イタリア語に似た言葉
万人をうっとりさせるタイスの瞑想曲のバイオリン、憧れのパリの話、驚愕の出自の秘密
激情をすべて優美さに変換したようなカヴァレリア・ルスティカーナの間奏曲、荘厳なオルガンマッシモ劇場の支配人の愚痴
Danzón No. 2 パーカッションが楽しい 力強い哀愁
クワイエット・シティ、現代に近づいてきた、都会の孤独
「降伏は幸福だ」崩れゆく軍隊の行進曲、いびつなラッパが苦しく悲しい。あちゃらか、カブキ、みちよし先生爆誕
「威風堂々」我々は元気に生きていかないといけないけど、先生の引退が悲しい