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井上道義氏、今年で引退ということで、トーク付き演奏会に行ってきた。
子供向けの演奏会かと思いきや、ベテランの聴衆がほとんどだった。
michiyoshi-inoue.com/2024/06/b

感想 みちよし先生の世界漫遊記 

5月のNHKクラシック音楽館で初めて知ったにわかだけど、聞きに行ってよかった。他の演奏会は会場が遠かったり、チケット売り切れで、いま私は泣いている。
10年ぶりくらいに生のオーケストラの演奏を聞いた。新日本フィルいいですね。これからも聞きたい。
開演後いきなり指揮者の井上先生が出てきて話しはじめてびっくりした。各曲の前のお話も愉快にはずむ。若くして才能を認められ、世界の有名な指揮者に学んだ話、各国のオケの思い出、クラシックのコツ…(モーツァルトの演奏速度は、彼が話した言語から押しはかる等)
井上先生の踊るような指揮は賛否両論だったというけど、舞踏のごとき指先までしなやかな動き。オケと一体化して生まれる優美な音楽。

感想 みちよし先生の世界漫遊記 

鎌倉のエリアナ・パヴロワのスタジオの廃墟の思い出、 『眠れる森の美女』よりワルツ、弦楽器の円熟の群舞、長い眠りの前の優雅な人々
アオテアロア、ニュージーランドの美しさと壮大さの描写、北欧シベリウスみがあるという
自分はワーグナーはヒロイックすぎるイメージだったけど、『ローエングリン』第一幕への前奏曲、息を詰めるほど繊細な始まりと終わり、白鳥のような優美さ、メフィストフェレスのようなワーグナー、ものすごい熱量のスコアというお話
バルトークのルーマニア民族舞曲、弦楽合奏版なので楽士達のような軽快さ、贅沢な響き、チャウシェスク政権下のルーマニアの思い出、演奏できないほどの寒さ、イタリア語に似た言葉
万人をうっとりさせるタイスの瞑想曲のバイオリン、憧れのパリの話、驚愕の出自の秘密
激情をすべて優美さに変換したようなカヴァレリア・ルスティカーナの間奏曲、荘厳なオルガンマッシモ劇場の支配人の愚痴
Danzón No. 2 パーカッションが楽しい 力強い哀愁
クワイエット・シティ、現代に近づいてきた、都会の孤独
「降伏は幸福だ」崩れゆく軍隊の行進曲、いびつなラッパが苦しく悲しい。あちゃらか、カブキ、みちよし先生爆誕
「威風堂々」我々は元気に生きていかないといけないけど、先生の引退が悲しい

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