チャットボットにより、メディアは読者数の減少(収入減)を懸念
インターネット上の多くのニュースサイトは、トラフィックの少なくとも半分を「検索エンジン」から獲得しています。いま ChatGPTなどの高度なチャットボットによって生成したより充実した文章による出力結果が、ニュースサイトのトラフィック(閲覧数)を大きく減らし、収入も減少させることを懸念しています。多くの新聞・出版社はタスクフォースを設けて選択肢を検討、業界団体を通じてチャットボットのコンテンツ利用に対して対価を求めることを計画しています。
ChatGPTは人間の判断に影響を与える「トロッコ問題」で判明
OpenAIが開発した対話型AIの ChatGPTは非常に高い精度で人間とチャットすることが可能ですが、ChatGPTはあくまで「言語を処理する計算機」として機能しているだけであり、「意味不明な文章」や「偽情報」も断定的に生成します。学術誌のScientific Reportsには、道徳上のジレンマ(トロッコ問題)に対する人間の反応が、ChatGPTが生成したいい加減なステートメントによって影響されてしまうことを報告する論文が発表されています。
問われるAI原則、AI倫理、信頼できるAI、責任あるAI
Google、ETH Zurich(チューリッヒ工科大学)、NVIDIA、Robust Intelligenceに所属する研究者らが発表した論文「Poisoning Web-Scale Training Datasets is Practical」は、トレーニングデータセットの一部を改ざん(毒を仕込む)して、機械学習モデルを攻撃する手法を提案した研究報告が注目されています。「データポイズニング」(Data poisoning)と言われ、大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)の「生成系AI」に意図的に差別や偏見、バイアスなどを生じさせて、追跡しにくい手段で「AIの意思決定」に影響を与えようとするものです。「AI原則、AI倫理、信頼できるAI、責任あるAI」などが問われ国際的にも一層重要になってきました。
自分を変えるには5秒間が勝負、5秒ルール(TEDx: Mel Robbins)
メル・ロビンス(Mel Robbins)氏は、米国のポッドキャストのホスト、作家、動機付けのスピーカー、元弁護士です。彼女は、2011年にTEDxサンフランシスコで「5秒ルール」と呼んだ心理的なトリックについて講演しました。講演は話題となり 2023年2月時点で 3,100 万回以上再生(Top25)されています。また、2017年に出版された著書「The 5 Second Rule」は、米国で100万部を超える大ベストセラーとなっています。面白い講演「自分を変えるのに必要な時間」そして、TEDxの「自分をだますのを止める方法」です。
世界幸福度ランキング2023(World Happiness Report 2023)日本47位
3月20日の国際幸福デー(The International Day of Happiness)に恒例の2023年の世界幸福度ランキングが発表され、フィンランドが6年連続でトップの座を維持しています。このレポートも11年目を迎え、国家としての成功は国民の幸福度によって判断されるべきであると言われるようになってきました。幸福をどのように測定すべきかについても、コンセンサスが高まっています。これは国民の「幸福度」が政府の目標になり得ることを意味しています。日本は昨年の54位から47位に上昇しています。
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ロシアが米国人ジャーナリストをスパイ容疑で拘束
ウクライナへの軍事侵攻を始めて以降、メディアへの締めつけを一段と強めているロシア連邦保安庁(FSB)は、米国の有力紙ウォール・ストリート・ジャーナル(The Wall Street Journal: WSJ)の米国籍の記者をスパイ活動を行っていた疑いで拘束したと発表しました。WSJは記者が拘束されたことを電子版の記事で伝えたうえで「FSBの主張を強く否定し、エバン・ゲルシュコビッチ(Evan Gershkovich)氏の即時釈放を求める。われわれは、エバンと彼の家族と連帯している」とする声明を出しました。
AI(人工知能)の安全性とリスクに関する研究組織(FLI)
3月28日、AI(人工知能)の安全性について研究する非営利の研究組織 Future of Life Institute(FLI)は、GPT-4よりも強力なAIシステムの開発と運用を少なくとも6カ月間停止するように呼びかける書簡を公開しています。イーロン・マスク氏や、米Appleの共同創業者スティーブ・ウォズニアック氏、「サピエンス全史」で知られる作家のユヴァル・ノア・ハラリ氏の名前もあり、3月30日現在1,368人が署名しています。この一時停止は「公開され、検証可能」なものでなければならず、すべての主要な関係者を含むものでなければならないと公開書簡は述べ、あまりにも遅かったり、停止しようとしなかったりする場合は、この問題に「介入」するよう政府に促しています。
容疑者は情緒障害で通院もアサルトライフルなど7丁を購入(Covenant School shooting)
3月28日、米南部テネシー州ナッシュヴィルの学校(2023 Covenant School shooting)で6人が殺害された銃撃事件では、射殺された銃撃犯が地元の銃器店5軒から、銃器7丁を合法的に購入して自宅に隠していたと発表しました。銃撃犯は殺傷力の高いアサルトライフル2丁と拳銃1丁で武装し、校舎横の入口から侵入して9歳の子ども3人と大人3人を殺害しました。防犯カメラ映像があります。また、駆けつけた警察官のボディ・カメラ映像が公開され、28歳の容疑者(Audrey E. Hale)は射殺されています。
ポパイが超人的パワーを出す「ほうれん草」に筋力をブーストする作用あり
ほうれん草やチンゲンサイなどの葉物野菜に豊富に含まれている硝酸塩という化学物質に、筋肉に作用して筋力をブーストする作用があるという研究結果が報告されています。ほうれん草と言えばポパイですが、そのアニメ放映が始まった当時は、米国の子どもたちにとっての嫌いな野菜の代名詞がほうれん草だったそうです。子どもたちに「ほうれん草」や野菜を食べてもらおうとした結果のヒーロー誕生です。「ポパイとほうれん草」の関係は面白いですね(^^)
TikTok 最大の懸念は、中国の国家情報法と過去のスパイ活動と疑惑
3月23日、中国発の動画共有アプリ TikTokを巡り、米連邦議会は公聴会で中国への利用者データ流出への懸念を追及しました。TikTok運営会社(ByteDance)からは、2021年からTikTokのCEOを務めている周受資(Shou Chew)氏が出席、中国政府への情報提供を否定し、利用禁止・売却案に反論しました。議員からは「TikTokはポケットの中のスパイだ。残念ながら、米国が求めているプライバシーの保護に対する保証は得られていない」という厳しい意見も出るなど、双方の主張の隔たりは埋まりませんでした。
岸田首相のウクライナ訪問、2国間関係「特別なグローバル・パートナーシップ」に格上げ
3月21日、岸田首相はウクライナを訪問し、ゼレンスキー大統領と首脳会談を行いました。ゼレンスキー大統領は「国際秩序の力強い守護者でウクライナの長年の友人である日本の岸田総理大臣をキーウに迎えたことをうれしく思う」として、ウクライナ訪問を歓迎しました。岸田首相は、共同会見で2国間関係を「特別なグローバル・パートナーシップ」に格上げすることを決定し、ウクライナへ殺傷能力のない装備品などを新たに支援することを表明。また、ゼレンスキー大統領はG7広島サミット2023にオンライン参加する意向を明らかにしました。
素晴らしいロトスコープ技術の楽しいショート「One More Try」
クリエイター向け動画共有サイトVimeoで、2022年の年間ベスト・アワード(Best of the Year 2022)を受賞している、面白いショートムービー「One More Try」があります。アニメーション手法の1つでもある「ロトスコープ」のVFXが素晴らしく、新鮮で楽しい映像に惹かれます。スケーターの人達は何回ぐらい撮影トライしたのでしょうか? 何回見ても楽しいですね(笑)
#fedibird
#mastodon
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日本の風俗を特集、NDLイメージバンクが公開(public-domain)
国立国会図書館(National Diet Library: NDL)は、日本の国会議員の調査研究、行政、ならびに日本国民のために奉仕する図書館です。NDL所蔵の資料をデジタル化したものをNDLイメージバンクで公開(public-domain)、著作権フリーとなった画像を利用しています。浮世絵、図書、雑誌などの様々なメディアに載ったイメージが公開されており、楽しく興味深いイメージがあります。さらにInstagram(ndlimagebank)では、NDL所蔵の美しい・変わった・面白い資料や展示会情報の紹介を行うとしています。期待しています(^^)
#fedibird
#mastodon
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Oscar2023 インド映画が2部門で初受賞「RRR」と「The Elephant Whisperers」
2023年第95回アカデミー賞で、世界的に大ヒット中のインド映画「RRR」に登場する劇中のダンスバトル曲「ナートゥ・ナートゥ」が歌曲賞を受賞しました。また、「エレファント・ウィスパラー:聖なる象との絆」が短編ドキュメンタリー賞を受賞しています。国連の人口予測では2023年中に中国を追い抜いてインドが人口世界一となります。経済成長に伴ってインド映画がOscar2部門で初受賞しています。
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コンテンツの品質ガイドラインと生成AI(ツール)ガイドライン
ジェネレーティブAI(生成AI)の文字を見ない日がないほどですが、ChatGPTやテキストの説明文から画像を作成するMidjourneyなどが、強化学習に使用している膨大な「トレーニングデータ」の取り扱いが論議を呼んでします。Web上の文章しても、画像やイラストにしても著作権があります。ジェネレーティブAIは著作権者に許可を得ていなと批判されています。偽情報やバイアスなどを生成、著作権侵害の文章や画像も生成していると指摘されます。いま改めてコンテンツの品質や評価が注目されています。「Google」の品質評価と「WIRED」の使うガイドラインが参考になります。
映画が語るパキスタン人の強さの3つの物語(TED: Jawad Sharif)
TEDフェローのジャワド・シャリフ(Jawad Sharif)は生まれながらに備わった反骨精神をドキュメンタリー映画に生かし、パキスタンの声なき声を聞かせてくれます。3人の市井のヒーローたち(高峰登山家、いにしえの楽器を使う民族音楽家、パキスタン初のトランスジェンダーの医師)の話から、ドキュメンタリーが創造と抵抗の場にもなりうることを示します。
ハンドフィッシュは泳ぐよりも歩くことが好みの絶滅危惧種
ハンドフィッシュ(Handfish)は、オーストラリアの南部と東部の沿岸海域とタスマニア島周辺に生息。泳ぐよりも「歩く」ことを好み、改変された胸びれを使って海底を動き回ります。このスポッテッド・ハンドフィッシュ(Spotted handfish)は、1996年に海水魚で最初に絶滅危惧種に登録されています。フランスの写真家ニコラ・レミー(Nicolas Remy)さんが苦労の末にクローズアップ写真の撮影に成功し、水中写真コンテスト・オーシャンアート2022のコールドウォーター部門(Ocean Art 2022 – Cold Water)で1位に選ばれています。
中国へ情報の流出懸念、欧米に広がる TikTok の使用禁止
中国の企業バイトダンス(Bytedance)が運営する動画共有アプリ TikTok について、中国へ情報が流出しないか警戒が高まるなか、3月1日米下院外交委員会は TikTokを全面禁止する権限をバイデン大統領に付与する法案を可決しました。先にEU=欧州議会では、業務用の端末での利用を禁止し、さらに議員や職員に対して私用の端末からもアプリを削除するよう強く勧告しました。米政権は2月27日、政府機関に対して連邦政府の端末で TikTokを使用禁止にする措置の徹底を図るよう指示。カナダ政府も同日、プライバシーと安全性に「容認できない」水準のリスクをもたらすためとし、政府端末でのTikTok使用を禁止すると発表しています。
2022年ネット接続の遮断TOP3はインド、ウクライナ、イラン(Access Now)
2022年に世界中でインターネット接続を遮断した国は35カ国、遮断した合計は187件に上りました。2009年にデジタル市民権を守り拡大すること目的として設立された非営利団体アクセス・ナウ(Access Now)が2022年版報告書を公表しました。1位のインドが84件、2位ウクライナが22件、3位のイランは18件、ミャンマー7件、バングラデッシュ6件と続きます。ネットの遮断は人道危機、大規模な抗議行動、紛争の激化や戦争など、人々が最もネット接続を必要とするときに実行されています。
デジタルコンテンツ全般とクリエイティブに興味があります。