クラファン支援はするつもりだけれど、国立の、あの科博が、特別プロジェクトではなく資料の保全費用が足りずに、というの、暗い気持ちになるよ……(税収余ってるんじゃなかったっけ。もちろん余った分を簡単に配分・流用できないのは分かるけど、適切な取り立てと配分ができてないよなの気持ちになるよ
トランスファンクショナル、IDW版トランスフォーマーコミックのマイノリティ像 補足
寝起きで書いたので誤字が多いな…
装飾品判定をされたラングは、その後職業としては精神科医を選び、船のカウンセラーとして活躍することになる。
TF世界でお医者さんになっているのは主に救急車とか医療機械のTFなんだけど、精神科医は確かにモノありきとは言えないので、形なきメンタルの仕事というのは納得感が高い。
旧政府の機能主義は結局、職業の固定化による社会の階層化を招き、メガトロンは機能主義からの解放もそうだが主にその階層化による差別や抑圧を批判する革命家という位置付け。ので、ディセプティコンは労働者や技術者のTFが多く、それにちょっと珍しいものに変型するTFや、戦闘以外できないようなTFが加わっている。これまでトランスフォーマーのシリーズではメガトロンのカリスマ性を強さにしか求めていなかったが、このIDW版ではれっきとした思想と大義を持ち、部下たちもそれゆえに士気が高い。
ホワールは思想としてはディセプティコン向きすぎるのだけど、何しろメガトロンを拷問した張本人なのでディセプティコンには入れず、オートボットとしてダークサイドの仕事に携わったり、そこからも厄介者として嫌われたりしているというジョーカー的なキャラとなっている。
トランスファンクショナル、IDW版トランスフォーマーコミックのマイノリティ像②
トランスフォーマーはおもちゃを元にしたシリーズであるため、同じキャラクターを作品ごとに解釈を少しずつ変えながら出しているのが常だが、ロバーツがここに追加した新キャラクターの一人、ラングはかなり変わったTFだ。
変型したものが何であるのか、その機能も含めてわからないからだ。旧政府の機能主義者たちはラングに徹底的にな検査を施し、ひとつの結論を下した。
機能なき「装飾品」、無能者であると。
ラングはオートボットとディセプティコンの600万年に渡る大戦終結後、荒廃した故郷を復活させるためのキーを探し飛び立った大型宇宙船の乗組員となるのだが、その際自室に大量の宇宙船模型を持ち込んでいる。装飾品を持って旅立ったTFはラングただひとりであったと思われる。
実写も含めて従来シリーズでは、トランスフォーマーの機能は個性として表現され、機能を発揮して活躍するシーンは個性の発露として見られてきたと思う。
けれどロバーツの発想が根幹設定となったIDWコミック版には、その天与の個性からも自由になりたい、それが自分自身を規定するものではないとするTFがいて、それが物語に厚みと現代性を持たせていた。
この発想は契約変更と共に棄却されるに惜しいと思う。
トランスファンクショナル、IDW版トランスフォーマーコミックのマイノリティ像①
ジェームズ・ロバーツが掘り下げたトランスフォーマーの設定の中に「機能主義(functionalism)」という思想がある。それは変型機能と何かしらの変型形態を生まれ持つトランスフォーマーの社会で伝統的に信じられてきた保守思想で、車ならその車種に応じた、飛行機なら飛行機、カメラならカメラの機能に準じた職業と生き方しか「してはいけない」というもの。ロバーツ版シリーズのディセプティコンはこの機能主義をベースにした旧権力による圧政に対抗する革命軍として規定されている。リーダーのメガトロンは炭鉱で働く大型車だったが、詩人・批評家として作品を発表しているようなキャラクターで、その文才を持って政府を批判していた彼は投獄を経て認識を一変させ、暴力革命を目指して同志を募るようになる(多分この社会で詩人になってもいいのってタイプライターに変型するやつとかだけなんでしょうね)。
投獄されたメガトロンを拷問し、ディセプティコン誕生のきっかけを作ったTF、ホワールは、皮肉にも実のところ反機能主義者で、戦闘ヘリだが時計職人の仕事をして有罪となり、それにより顔面と手を単純構造に改造されるという実刑を受けたのち、看守となったのだった(性格は元々悪い)。
トランスフォーマーの最高コミックのことを思い出して溜息ついてる
トランスフォーマーのコンテンツが出るたび、私はここ20年のコミックで1番面白いと思っているIDW版トランスフォーマー(ジェームズ・ロバーツ原作の『モア・ザン・ミーツ・ジ・アイ』シリーズ)を日本人は限られたオタクしか読んでいないのである!!!!って気持ちになって辛くなっちゃう。
機械生命体の文化と社会を掘り下げた傑作シリーズなのでSF好きにはもれなく読んでほしかった………(邦訳絶版)
トランスフォーマーを掘り下げるならこう!というお手本なんだけど、ハズブロとIDWの契約も切れたし今後実写ネタに使われることは無いのかな〜と思っていたら、ビースト覚醒でIDWが死ぬほどやったハズブロユニバースネタが出たので(トランスフォーマーとマイリトルポニーもコラボコミック出してるんですよ!)、なんかの機会に再評価頼む…という気持ちだけど、肝心んのロバーツのランは上にも書いたように邦訳絶版&途中までなのであった(キリの良いところではあるが)😭😭😭
どっか買い取って続き出してくれる気配が出るくらいのブーム来ないかな…
“D.I.Y.” by John Wiswell
ヒューゴー賞ショートストーリー部門候補。
https://www.tor.com/2022/08/24/d-i-y-john-wiswell/
舞台:資本主義やエリート主義、気候変動による深刻な水不足に苦しめられる街。青春小説×科学のように魔法が機能する世界観。
登場人物:インターネットで独自に魔法研究にはげむキッズのノア(he/him)とマニー(ze/zir)。ノアはケルブ肺と呼ばれる持病を持ち、時おり激しい咳の発作に襲われる。マニーは腎臓の機能に問題があって車椅子を利用している。
あらすじ:
ノアとマニーは、ノアがマニーの弱小Youtubeチャンネルのコメント欄で活発に投稿していたことからリアルで会うようになり、かけがえのない関係になる。2人は大気から水を集める魔術を開発し、特許出願を試みる。
しかし英雄的魔術師ヴェイモン率いるオジマンディアス学園が、市から最安値で干ばつ対策を受注し、治療のために2人の特許出願を否応なしにかっさらっていく。オジマンディアス学園は裕福な一部の市民にのみ優先的にわずかな水を供給した。
だがその後、インターネット上に登録された特許やノウハウの全容がリークされ、水の生成技術は万人のものとなる……。
⬛️🔲⬜️🟪 She/They
自分が何の何なのかよくわからなくなってしまったオタク