大恵和実編『長安ラッパー李白』灰都とおり「西域神怪録異聞」読了。
これ難しいな。わたしの力では作品の芯が掴めない。西遊記の成り立ちに関するメタフィクション。何重にもなったカーテンを捲っていくような読み心地。読んでてわりと迷子になる。台詞と景色はとてもいい。幻惑。
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大恵和実編『長安ラッパー李白』円城塔「腐草為蛍」読了。
唐の成立と前唐の歴史を、年表と家系図で手繰って綴っただけのお話(随と唐の関係ややこしいよう。武則天もっと掘り下げて欲しかったよう)なのですが、そこに、北方の騎馬民族の「人馬一体」を字義通りに解釈した要素を一点加えるだけで、妙なおかしみが生まれています。
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大恵和実編『長安ラッパー李白』祝佳音「大空の鷹――貞観航空隊の栄光」読了。
唐の高句麗遠征を戦闘機の乗員の視点で語ったもの。若干悪趣味なパロディ。大唐の世界帝国さを表現するのに、黒人奴隷を出すのはちょっとどうかと思った。さりげなく皇帝が人外でいいですね。用語が逐一それっぽくて楽しい。言葉は世界ですよね。
動力が内燃機関ではなく、牛なめし革を束ねたもの、つまりゴムの弾性力で動いてる世界らしいのですが、あんまり上手く想像できなかったです。
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