"ヴェンダースは最初、「カンヌは批評が厳しい側面も強いから『映画が殺される』ことがある。あのストレスはかなり強い」と言っていて、ミーティングでヴェネチアを目標にしようと話していたのですが、ほぼ同じタイミングでカンヌからコンペへ参加しないか?と連絡がきて。映画祭のスケールを考えると挑戦する価値がある、となって。その頃日本での配給はビターズ・エンドに相談をしていました。僕がとても尊敬する会社でファンだったので。カンヌでは幸い評判もよく配給も次々と決まり、そして役所広司さんが最優秀男優賞を受賞して。これ以上ない結果でした"