「いったん恐怖が過ぎれば、揮発性の意識などみんなあっという間に消えてしまうだろう。病気がらみの騒ぎはいつもそうだ」が真実すぎて、この記録的なエッセイの偉大さを2024年にもなって噛み締めている

コロナの時代の僕ら
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中国で最初に感染が始まったゆえに、アジアの外にいるアジア系は「さっさと国に帰れ」と暴言を吐かれたり暴力を振るわれたりしたのだった……本当に記憶がすぐに遠ざかるな

「どうしてもアジア人の顔を見分けることができぬ僕らイタリア人の困難」、笑うべきか怒るべきか

2020/3/4にイタリア全土の学校閉鎖が政府から発表される。3/9に「それまで北部の数州が対象だった外出禁止令がイタリア全土に拡大」。4/5現在「感染拡大防止のため冠婚葬祭を含む一切の集会が認められていない」。イタリアのニュースの媒介となるウェブサービスは「フェイスブックにツイッター、メッセンジャーアプリのWhatsApp」。また、大切な知らせは当初イタリア語のみで伝達されたらしい。「レスティアーモ・イン・カーサ」、イタリア語のステイホームか。

訳者あとがきによると、イタリアでのコロナ拡大は2/21の北部での集団感染からだったようだな。訳者自身も「無用な外出が禁止されているため、家族と隣人以外は誰にも会わない日が続き」「みんな慣れぬマスクをして苦しそうな顔をしており」「みんな案外と規律の取れた行動を取るので驚かされている」とイタリアの片田舎での生活を綴っている。本当にもう忘れてしまうんだよなあ

読了。ありがたい記録だった。

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