つまり。この寿司屋は、寿司屋というだけで襲撃を受けかねないから、「尖閣は中国のもの」という看板を出しておくことで店と従業員を守っていた。あるいは、日本への反感が高まるムードの中でも寿司を食べてよいという大義名分のために、「寿司は中国のもの」と看板を出していたのかもしれない。
>>「日本人」と「中国人」の区別なく、一つの食文化が共有され、それで生計を立てる人々が存在し、そのために「反日」的な暴徒に襲われる危険と隣り合わせの状況に置かれていた…
中国にそういう事情を抱えた人達がいたわけだ。
もちろん本当のところは店主に聞いてみなきゃわからないけど、でも考えてみれば、本気で日本を嫌っているのならたぶん寿司屋なんて開いてないよねという。
一面だけ見て反射的に「反日だ!」ってわかった気になるのではなく、こんなふうに「他者の立場に立って考える」。これが社会学という学問です、という例に使われていた話でした。おしまい。