ゲ謎感想。初見時と2回目のものが入り交じり。 前提として、タイムラインで話題になってるな〜。ヨシ、観よ!じゃあネタバレ踏むのは避けよ!でTwitterは閉じてた。アニメの鬼太郎をちょっと見てたかな?くらいで事前知識はほぼなし。公式Twitterの相関図は見た。それは見た方がいいとふんわり聞いたので。
子の未来のためにとゲゲ郎が大穴に残るシーンと、狂骨となったときちゃんに「残念ながら」と語る親父のシーンで毎度しくしく泣いてしまう。
日々を楽しく過ごせるよう、自分の機嫌は取るようにしているし、そうできる環境に恵まれてもいるけれど、「いやそうはならんでしょ」という様々を見聞きしたり時には当事者と相対することだってあり……そのままならなさを「やっぱそうだよなぁ!そうはならんよなあ!」って言ったり思ったりしてもいいし、それを変えようとすることを肯定された気持ちになるのが効くのだと思う。
#fedibird
ゲ謎感想2
かなり明確に反戦のメッセージや植民地支配への批判、家父長制の否定、現代社会の諸問題へ対するエンパワメントを含む脚本になっていた。
水木しげるファンというわけではないけど、彼の人の戦争に対するスタンスというか目線というかは見聞きしたことがある。その生誕100周年の記念作品として制作されるなら、こうもなろうと思えた。
個人的に(特に実写の)邦画で描かれる先の大戦って一般民衆の悲惨な体験や戦禍に遭っても義を成した人の物語に注目するものが多い印象で、ちょっと受け入れ難いというかご都合に過ぎない?って感じがち(だから予告時点で鑑賞対象から外れる)。かといって古い東ア制作のような、日本側の加害を批判する意図を感じる作品も正対し辛い。親族に従軍経験者だっているしね。
そういう感覚がある中で、ゲ謎は受容するに丁度よい塩梅で作られているなと感じた。この表現めちゃくちゃ適切でないけど、私の語彙だと他に言い換えできない。
前述のものはエンタメとして消費するには題材が直裁すぎて受け取り難いが、ゲ謎は直裁に表現してる部分もありつつ、人間と幽霊族、水木の悪夢、妖怪からの目線等がクッションになっている。エンタメとして楽しめる部分を十分描きつつも、メッセージ性を損なわない表現を含めているから嚥下できるのだろうな、って。
ゲ謎感想3
冒頭の記者の徘徊シーンで必要な要素、場面が一通りさらわれてるの、構成巧ぇ〜……を感じたところ。初見は不気味さや恐怖演出としての表現で、最後まで見た後だと理解できるものがあるの、2回目見たくなるに決まってるじゃんのそれ。
で、まんまと2回目を見に行ったわけだけど。それで気付いた部分も色々あったな〜、と。
特に顕著だったのは、時麿が「嫁取りも許されず」と語った直後に沙代に目線を向けるあの一瞬のまなざし。あれは「沙代で愉しむ順番が自分に回ってきた」と気付いた目なんだな、と2回目で理解してゾッとした。直前まで父親へ向けておいおい泣いてみせてたけど、逆らうことを許されなかった権力が自分に降ってきただけでああなるんだから、やっぱデカい権力って怖いよ。
これは康子にも通ずるとこがある。当初は時弥の健康を案じていたのに、権力の取得に気付いちゃったらああして囲いこもうとして、結局は殺されてしまうわけだけど……
わーっと書いた感想、ここまで!他にも喋りたいことあったんだけど、3回目行くだろうので、記憶が新鮮な時に改めてまた書きたい