『無名』感想メモ① 

1回目:ヒューマントラスト渋谷先行上映会にて(初見)

程耳監督ならではの世界観、緊張感、意図的に繰り返される映像、意味のあるカット、史実を織り込んでの組織同士の複雑な力関係
どこをとっても魅力満載

柔和な笑顔が怖いトニー・レオン
整った造形の人が浮かべる薄い笑顔と対照的な涙が最高!
ワン・イーボー、あの役は彼でなければならなかった
彼の細かい顔の演技に寒い凄みがあってとても良いので大画面で見て欲しい
でも痛いつらい暴力シーンもあるからおすすめしにくい
音と映像の効果だろうけどカット一つで彼の日本語が思いだせるぐらい印象的なシーンがいくつもあったり、撮るごとに程耳監督が惚れこんでいってこの作品が完成したんだたなぁとしみじみ
時系列がバラされていることと、
汪兆銘傀儡政権下の特務機関でのスパイ合戦という情報は仕入れていたので、思ったほど困惑はしなかったな
このままパズルのピースはどこという正解を求めずわからない部分をわからないままうけとめ、程耳監督の世界の余韻を楽しむのもありかなーと思った
余韻がすごい

あれ?EDに日本語字幕ついてないね?確認しなきゃ!

程耳監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン上海」の世界がお好きな方にはとてもおすすめ

『無名』感想メモ② 

2回目:ヒューマントラストシネマ有楽町

やっぱりそうだった、あれはここにつながるんだよな?という初回の答え合わせと
血を洗う手、鏡越しに見える人物、紫煙をくゆらせるシーンなど細かい部分を堪能

音楽や効果音による語られない胸の内の言葉がすごい
まだわからない部分もあるけど時間軸はほぼクリア

ラスト近くの「委任状」に「葉某:合格」と書いてあって号泣
「貴方はその軍服を脱いではいけない、なぜならー」と執行するシーンで、初めて人殺しをした(と思われる)シーンがフラッシュバック
これは彼らの生き残りゲームだな

犬の吠え声で恐怖をあおったり、床の血を洗うシーンがあったり、これは、五感で堪能する映画だ、すごい

初見時のあの余韻を失いたくなかったけど、エンディング曲の日本語字幕を見てから行った
【映画『無名』主題歌MV】「無名」ワン・イーボー歌唱 日本語字幕付き | 2024.5.3(金・祝)より全国順次公開 - YouTube youtube.com/watch?v=XP3U7yAdVk

そうそう、旗艦劇場での公開初日ということもあって
物販列がすごかった
40分前に到着したけど、前方に40人ぐらいの列
パンフとポストカードを購入できたのが開始4分前!
焦ったわー

『無名』感想メモ③ 

3回目:立川シネマシティ シネマ・ワン
(f-studioだったので、スクリーンの大きさを期待)

鏡に映る姿が多いよね?鏡の意味は、虚像ってことなんだろう、そして発せられない心の中の言葉
何が真実で何が嘘か、誰が味方で誰が敵か
あの時代はなんだったのか
この時代特有の、日本軍もそうだったように熱に浮かされたようにそれぞれの活動に突き進んでいく様子がやっぱり重いな、、、

3回見たいまでの、冒頭の三つのシーンの自分解釈
・座ってる何(フー)、「我々の話をしよう」
・香港のカフェで陳小姐に届けられたコーヒー、「潜伏期間は終わった」
・ネクタイを選びなおす葉、「さぁ始めようか」

口に出す言葉は武器だから、心の中の言葉は音楽で表現されてるのかも
脳内で彼らのセリフが聞こえてくる感じ
葉の感情が爆発するシーンは、いつみてもしんどいし、セリフがなくても、彼の悲痛な心の叫び声が聞こえる

ジャンが寝返ったあたりの時系列がすっきり
「従兄」が文字通りの言葉なのかちょっとまだ謎
でも
時系列とかもうどうでもよくなるぐらい
わからない部分をわからないまま見て、程耳監督の世界の余韻を楽しむのもありだな

汪兆銘傀儡政権と租界でのスパイ合戦とだけ知ってれば初見でもいけますな

『無名』初見時の感想をまとめてた

都合いまのところ3回みたのだけど、
それぞれの記憶を上書きされたくないがために、別々の劇場でみたんだけど
1回目2回目3回目と
どこに注視して映画を見てたのか自分でもおもしろい
3回目はトニおじの声でウトウトしちゃってあかんかった
4回目は初心に戻って見たいので、ちょっと間をおいて見る予定

[参照]

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③-2も書き足しちゃった

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