19世紀末から20世紀にかけて『聊斎志異』の翻訳が進んだのがわかる。
仏語訳リストの最初にある Le Poirier planté (1880) は、原題「種梨」の訳。「種梨」は、道に植えた梨の種から見る間に幹が伸びて、たわわに実った梨を道士は人々にわけてあげました、という日本でも知られた「魔法の梨の木」のオリジナル。
次の Contes chinois (1884) は、『聊斎志異』から25話を選んで1冊としたもの。この25話に「労山道士」は含まれていない。
3番めの Contes magiques (1925) は、20話を選んで訳出。「労山道士」が L'ERMITE DU MONT LAO の題で収められている。仏語版 Wikipedia のリンク先に訳文あり。
『聊斎志異』のフランス語訳が19世紀末(1880)に始まっていたことは前に書いた。
https://fedibird.com/@mataji/111101177053562015
英訳も19世紀末(1880)に始まっている。
最初の訳者として挙げられているのは、イギリスの外交官・中国研究者の Herbert Giles。
https://en.wikipedia.org/wiki/Strange_Tales_from_a_Chinese_Studio
『列子』のフランス語訳については、Wikipedia に記事あり。
https://fr.wikipedia.org/wiki/Lie_Zi
最初期の訳業(1911- 1913)はイエズス会の宣教師 Léon Wieger による。河北省献県で印刷されたものか。
『列子』の英訳(1912)として、イギリスの中国研究者・文筆家 Lionel Giles の訳が挙げられている。『聊斎志異』を訳した Herbert Giles の息子。
https://en.wikipedia.org/wiki/Liezi
『荘子』の最初期の英訳(1889)は Herbert Giles による。
https://en.wikipedia.org/wiki/Zhuangzi_(book)
『荘子』のフランス語訳については、『列子』を訳した Léon Wieger の訳(1913)が挙げられている。
https://fr.wikipedia.org/wiki/Zhuangzi_(livre)