「店内で」とは年配のソロのご婦人。
彼女たちは長年ミスドでの午後のコーヒーを楽しみにしてる層だ。きっと糖分を嫌ってブラックにするだろう。そんな彼女らが、しかもブラックコーヒーのお共に選ぶのはクラッシックなオールドファッション系にちがいない。いちばん警戒を要する相手だ。
耳を傾ける。「オールド…」
ノオオオオオオ。思わず視線を向けてしまった。「ファッションで」
胸をなでおろす。音が出るほど息を吐いた。よかった彼女がトラディショナルなスタイルを好む人で。
おっと、隣ではテイクアウトの人が。彼女はミスドxゴディバコラボ狙いのようだ。安心して注意を外した。ところが…。
「まだ箱に余裕ありますよね?」
出た!空いた隙間にランダムに選び詰めるスタイル。誰か食べるかもしれないし、と言いながら意中でもないやつを選ぶのだ。オフィスから代表して買いに来るこの手のは、2番目に警戒が必要なタイプだ。
いやいやいやいや違う違う。
こんなことを続けていては僕の身が持たない。僕は一切の情報を遮断した。
自分の番が来た時、オールドファッションシナモンがあるかないか。ただそれだけじゃないか。僕は目を閉じた(は嘘だけど)。
「お次のお客様どうぞー!」
一歩前へ進み陳列棚のあの場所へと目を向ける。
あったー!!わーいわーい!
@mario_tauchi ぬおおお!シンクロニシティ!!
嬉しいっす!よりいっそう美味しく頂けるん🎵