俳句といえば先日、老母宅を訪ねた折、角川春樹の見たことのない句集が食卓に置かれていた。角川春樹の句には圧倒されるものが多くて好きなのだが、『JAPAN』と題されたその句集はなんだか開いてみる気の失せる表紙で… でもやはり気になって手に取ってみると帯に「長渕剛 特別寄稿」とあるのに気づいた。怖いもの見たさで巻末を覗くとそこには春樹を「兄貴」と慕う長渕の、頭の破裂しそうな愛国メルヘンが繰り広げられていたのであった。
ところで長渕ってコンサートをすることを「演る」とかじゃなく「殺る」と言うんですね…… 結局一句も読むことなく、そっ閉じした。
蛇足かもしれないが、それは老母の私物ではなく「うちに来た誰かが置いて行ったもの」だそうだ。