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引き続きブラームスの二重協奏曲分析、今度は第3楽章。

ソロ同士の関係性はほとんど第1楽章から変わっていないけど、メロディ運びが伸びやか。音楽の勢い、楽器感の細かいやりとりの面白さ、ソロの豊かな技巧的語彙がずっとある。
「良かった…ブラームスはここで枯れてなんかいなかったよ…!」という謎の気持ちになるなど…
やっぱり第1楽章はどうしちゃったんだ。何があったんだ。むしろ、第3楽章を書いているときに本当にヨアヒムとの仲が戻ったのかな。

ブラームス二重協奏曲の分析続き。やっぱり第3楽章、とても精巧にできている。
「下行し続けるもの」だった主題は、最後のクライマックスで初めて上行する。
この上行の影響によって、主題は下行することを躊躇する→下行はもはやしなくなる→一気に上行して昇華、という変化を経て輝かしく曲は終わる。

この仕掛けに気づいたときのアハ体験といったらもう。 :utsukushii:
普通に聴いているだけではなかなか捉えられないし、こうして言葉にしてみても何とも無いものに見えてしまうけど、これを演奏者側が知っているか知っていないかで、表現は全く違うものになる。曲の分析とは、そのためのもの。

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