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📘『明代異国情報の研究』を読む。(その1)

川越泰博『明代異国情報の研究』の読書メモ。なかなか病み上がらずにゲホゲホしているので、少しずつ。

★第1章:所謂『明実録』稿本と琉球国記事
1985年に出版された『明実録』稿本とされるもの(洪武25年前半分)について、人名地名表記(同音の他漢字を当てているなど)の特徴などから、『明実録』の草稿ではなく、皇帝の日常記録を近侍の史官が記した起居注なのではないかとの仮説を提示。史官が耳で聞いてとりあえず漢字を当てたからの表記揺れでは、とか、朱棣の棣の字も別の漢字を当てていたりするから、永楽期に作られた太祖実録の草稿だったらそんな不敬する訳ない、みたいな着眼点が面白かった。

なお、唐突に自分の関心に惹きつけると、太祖実録は建文帝の時代に一度完成した後、永楽帝の時代に2度作り直されていて、鄭和さんは直近の歴史が改竄されていく時代を生きていたのだなあと。そういう意味で、いかようにも書き換えられてしまう史書ではなく、その場に行かなければ読めない石碑に意義を見出すということは確かにあったかもしれないな…などと。実際、福建とか雲南の鄭和関係石碑が注目されるようになったの20世紀になってからだし。(ここの問題意識は上田信『シナ海域蜃気楼王国の興亡』を引きずっています)

今年も12月になったので、毎年この時期に聴いているイギリスのロックバンド・キンクスのクリスマス・ソング「Father Christmas」を。
小さい頃はサンタを信じてたよ、実際は親父だって知ってたけど、と子供時代を回想する語り手がクリスマスの時期にデパートの前でサンタコスでバイトしていると、うちの親父は失業中なんだよグタグタ言わずに現ナマ寄越せ、と町の不良少年に殴られる話。

"Have yourself a Merry Merry Christmas, have yourself a good time, but remember the kids who got nothing, while you're drinking down your wine."

youtu.be/fPPCPqDINEk?si=0SM_p2

結局崖を滑り落ちて風邪っぴきの人になってしまった。熱はないけど、喉が痛くて白血球大惨事。

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先週末くらいから、ここひと月ほどの仕事疲れが出てやばい感じだったが、急に寒くなって耐え切れずに風邪っぴきの断崖を滑り落ち――るところで腕一本で何とか踏みとどまっている。いったん風邪を引くとなかなか回復しないので、途中で止まったのはよかったけれども、這い上がるのはそれはそれで大変。首筋温めてツボを押しまくっている。

無事開場に設営が間に合いました!
(写真を撮る余裕はなかった。すでに背中がうっすら筋肉痛…)

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やった! がら空き! 一本待てばガラガラだぞとアナウンスしてくれた駅員さんありがとう😭 やはりビッグサイトのプロだわ…りんかい線…

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@cutmr ありがとうございます。あとはりんかい線に無事乗り込めれば辿り着ける筈…!

無事会場辿り着いたら本日の任務完了といった雰囲気になってまいりました。

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乗るつもりだった東京国際展示場直行バス、お台場でやるサイクル規制のおかげで午前中運休→総武線遅れという数年に一度の混乱に巻き込まれつつ、結局大崎まで出てりんかい線で戻ることに…無事開始前に設営終わったら燃え尽きてるかもしれない。
それにしても、江東区民が江東区の会場に行くのに、どうして大崎まで回らねばならぬの… :blobbonedundundun:

余裕でいたら先週末以降調子が出なくて、全然準備万端ではなくなってしまった。小物が色々足りない。交通手段もよくわからぬ(前回は実家を拠点にしていたため)。多分錦糸町からの路線バス直行直帰が一番乗り換えは少ない筈だが… ごはんもどうしたものかな。昼抜く前提で錦糸町でガチ中華か…?

(23日のイベントの準備、今週末にしないとじゃんと気づいて慌てていますが、急な寒さで眠くて眠くて、今日はムリ)

欣喜堂の漢字書体では、くせの無い教科書体的な「蛍雪」と、かわいいゴシック体的な「銘石」も使ってみたいので、似合う話がかけないか、気長に頭をひねっているところ。買い切りだと安くはないのだが…

designpocket.jp/static/font/br

「春梦」「稗史」とも使用しているフォントは欣喜堂の「きざはし金陵」で、明代の印刷物の書体を元にしているので普通の明朝体と比べるとちょっと癖があるかもと心配だったが、実際使ってみると案外読みやすかった。でも読みづらい人もいるとは思うので、希望があったらUDフォントの電書とかも考えてみたい。そういう要望にもきちんと対応できるようなデータの持ち方をして同人活動ができたらいいなと考えている。

なお、「水都百景録」の二次創作で紙の本作った最大の目的は、実は「金陵書体で版を組む!」だったので、フォント製作者の方の目にとまって購入していただけたらしいのは、同人活動冥利に尽きることでした。憧れのフォントだったので、舞い上がっちゃった。
x.com/imadadesign/status/16442

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【お知らせ】11/23(木)COMIC CITY SPARK 18@東京ビッグサイト🍁東1ホールセ48a🍁で参加します。
中国明代の江南が舞台のまちづくりゲーム「水都百景録」の二次創作小説集を2冊持っていきます。よろしくどうぞ〜 :ablobcatbongo:

※なお、サンプルはBOOTHで読めます。
📘春梦:
group-kolbitar.booth.pm/items/
📙稗史:
group-kolbitar.booth.pm/items/

絵文字ズンチャのやり方がわかったし、年末調整の書類も書き終えたので、記念の落書き。
:ablobboneattention: ←この眷族がかわいくてお気に入りなのですが、実はどくろ君なのか…?
ちなみに空中を飛んでいるのはスイマで、マグカップ運んでいるのはもちまる。どっちもオリキャラで、にんげんの脳みそを食う悪魔と、にんげんの脳みそを食う悪魔を食う何か。

@konno_s100 タイムライン上で動いている、に1票入れたのですが、私の環境(デスクトップでFedibird)だと、普段はおとなしくしていて、ポインタ近づけるとズンチャします。かわいい。 :ablobcatattention: :ablobcatattentionreverse:

📘『楊家将演義読本』を読む。(その4)

★川浩二「日本人は中国の歴史小説をどう読んできたのか:「通俗軍談」を中心に」
江戸時代から明治にかけての、日本における中国の歴史小説の受容について。これ面白かった!「通俗軍談」ものは、まだ正史が出来てない明代の歴史に関する間に合わせだったり、それ以前の中国史を学ぶプレステップとして位置付けられたため、時代的なネタかぶりが避けられる等で取捨選択されていたとか、その後学習という動機を離れより広範な読者向けの絵本になってさらに作品が絞られて明治に至り、その後「中国の今」を知る観点から演劇のネタとして中国の歴史小説が再紹介されるようになったとか。「通俗軍談」が近代以降、日本文学・中国文学いずれの研究からもあまり取り上げられなかったというところ、国民国家の文学の枠組みから外れたマイノリティ文学の研究動向とも似ているような。

★三山陵「家で楽しむ「楊家将」年画」
焦賛・孟良コンビが門神として厩の守護神にされてた件、「適任!」と膝ポンしてしまった。孟良、名馬盗みまくってたものな…

★上原究一「楊家将小説の版本と挿画をめぐって」
やばい扉が開いてしまった。とりあえず積読している『中国古典文学と挿画文化』に向かいましょうか…

多分終わり。参考文献が沢山収穫できて満足です。

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ニジンスキー(1890-1950)と梅蘭芳(1894-1961)、ほぼ同世代だったりするんですね。
自分の中の洋の東西の解像度にだいぶ以上の違いがあって、梅蘭芳は漠然と「昔の人」と思いがち…遅まきながら知識の習得に努めているけれども、油断すると、昔馴染みの「エキゾチックでエンシェントなオリエント」がむくむくと全てを飲み込みそうで、非常に宜しくない。

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