『関心領域』観てきました。私はあまり映画館で観るべきみたいなことを言わないんですが、時々これはできれば映画館で観た方がいい、あの暗がりの中、外からの音も遮断されそこに映される画と音だけに集中できるあの空間でなければ、伝わるものが半減するのではないかと思うと言いたくなる作品に出会う。この『関心領域』がまさにそれでした。そしてとても怖い映画でした。あの時あの場所で起きていたこと、そして人間というものについて、この描き方で伝えてきたジョナサン・グレイザーはすごいな。音響賞の存在の意味もこの作品がそれを受賞したのもとても納得できる。
映画観て、今日はすぐ電車に乗って帰ってきた。駅に隣接する、店舗というよりオープンテラスみたいな大きめの花屋さんで花を買って帰った。お天気良くて日差しも少し春めいていていい午後。大きな花瓶に投げ入れてもいいけど、今日は小さなフラワーベースに一本ずつとかそういう飾り方にしたいかな。下の方に見えない緑がまだある。買う花を組み合わせる時間がめちゃくちゃ好きで、誰よりも長居してしまう。赤い花は深い色を選んでしまう。明るい赤や朱赤が苦手なので。
今日はこれから肉だけ買いに車走らせて、帰ったらひたすら原稿する予定。SNSは開かないようにするんだぞ笑!
『ドッグマン 』(FansVoiceJPオンライン試写会にて)
瞬時にケイレブ演じるダグラスに引き込まれ、その数奇な身の上と複雑な哀しみを体現できる彼の演技力に心底痺れた。脚本が見事で映画としての纏まりが素晴らしく片時も目が離せなかった。ベッソンの復活を見た思い。何よりケイレブの代表作がまた増えた喜び。そして犬も最高。
というのは、140字制限のあるTwitterでタグと@付きで感想アップしなくちゃならない字数ぎりぎりの感想メモ。
実は話し足りないことこの上なし!なんだけど、公開前だしあんまり詳しくは話せないよね。
ああでも最高だったので、今年のRumi的年間ベストには確実にインすることが決定。言い切っていい。すごーく好きだった。
ベッソン、『ニキータ』と『レオン』しか観てなかったけどその中でも私は『ドッグマン』が一番好き。
『僕らの世界が交わるまで 』
FansVoiceJP主催のオンライン試写で昨日鑑賞。
DV被害者のシェルターを運営する母エブリンと、ネットのライブ配信で世界中にたくさんのフォロワーを持つ高校生の息子ジギー。二人ともに自己愛が強く、その独善的思い込みで駆け抜ける。わかっていた筈なのに、親子という関係性や世代の差によって頑なになった心は相手を受け入れられず、容易にお互いを隔ててしまう。そうやって半ば暴走気味に駆け抜けた先にあった壁にぶち当たって初めて自身を顧みた時、ようやく見えてくるお互いの本当の姿。リアルで痛くて、でもだからこそ不思議にほっとする優しいラスト。
可笑しさの滲ませ方やリアルな痛み、決して甘くなりすぎない優しさの表現に感じるジェシー・アイゼンバーグの監督としてのセンス、私は好きだなあと思った。そしてジュリアン・ムーアは言わずもがなだけれど、夫と父をいずれも独特の味わいで演じてたジェイ・O・サンダースも地味によかったなって思った。
映画と本とアートが好き。独り言のようななにか。時おり小説もどきの二次創作をしたりする大人。好きな時に好きなものを観て好きに話すだけの人です。