金井美恵子の『彼女(たち)について私の知っている二、三の事柄』を読んだ。目白シリーズの5作目。面白かった。金井の後期の小説は脱線しながらのおしゃべりが楽しい。最後にアレクサンドルが登場したも嬉しかった。でも気になったのが、「水に落ちた犬に石を投げろ」が毛沢東の言葉として紹介されてたことで、正しくは魯迅の「水に落ちた犬を叩け」だよね。金井美恵子って博識なようでも案外いい加減なんだな。2000年に単行本が出た小説だけど「タピオカ」も登場。キリンジより早い。記憶にないけど当時どれくらい流行ってたんだろ?
#読了 #金井美恵子
ちなみに魯迅の言葉は岩波文庫の『魯迅評論集』に載ってる『「フェアプレイ」はまだ早い』という文章に出てくる。