「ミックス」というアイデンティティについて私の意見を一応表明しておきます。
日本の「ミックス」コミュニティには、両親の国籍や人種が異なるいわゆる"ハーフ"の人だけでなく、複数の国籍や人種・民族にルーツを持つ人や、あるいは両親共に"外国人"の人、日本に人種・民族的なルーツがないが日本の市民として暮らしている人、複数の文化的・言語的なルーツを持つ人などがすでに存在していることを私は実感していて(私自身がそうですし)、「ミックス」が決して血統主義的なアイデンティティではないと私は思っています。
実は昨年そうした多様な「ミックス」に関する論文を書いてまして、4月頃に出版される予定です(オンラインで読めるようになるのは6月頃だと思います)。
ヨーロッパと日本にルーツを持つ人、日中韓に民族的ルーツを持つ人、両親共に外国人(韓国人)の在日コリアンである人など、多様な「ミックス」当事者の語りから日本の人種概念の解体を目指し、日本における「ミックス」コミュニティの実践を探ろうとするものです。詳細はまた出版後に投稿するので、ご興味のある方はぜひご笑覧ください。
取り急ぎ
@UbuHanabusa こちら重要なご指摘を頂き誠に有難うございます。
私はこのアンケートを運営しております、下地ローレンス吉孝と申します。
ここで頂いたご指摘を私自身がまだ十分に理解しているわけではないかもしれず、的外れな意見でしたら大変申し訳ありません。
まず、このアンケートの対象は以下の通りです。
「複数の民族・人種にルーツがある人々」とは、親、もしくは祖父母、もしくは曽祖父母のうち誰か一人でも日本以外の民族的・人種的ルーツがあると認識している人々を指します(沖縄等の島々やアイヌなどのルーツも含みます)。
ここでの定義からすれば、「この範囲で誰か一人でも日本のルーツがある人」ではなく、「この範囲で誰か一人でも日本以外のルーツがある人」を指している対象ため、実は全ての構成が日本以外のルーツの方の場合でも対象となっております。
そのため、ご指摘のあるうち、
①複数の国籍や人種・民族にルーツを持つ人
②両親共に"外国人"の人
③日本に人種・民族的ルーツがないが日本の市民として暮らしている人
この三つのケースの人々も、今回のアンケートではむしろ対象となっております(排除する定義にはなっておりません)
@UbuHanabusa すなわち、この範囲の中に、日本以外の言語や文化(つまり日本語やいわゆる日本文化以外のもの)がミックスされている方、すなわち日本語的に言われる帰国生徒やサードカルチャーキッズも、厳密な意味では、私たちのアンケートの対象からは排除されてはいません。
さらに大前提として、「〜と認識している人」とあるように、様々な要素のミックスの程度については、他者からあるいは社会的な何かしらの客観的指標に基づいて区分される軸によって定義されているのではなく、あくまでも自分がそうだと認識している、という書き方になっています。
そのため、もし自分は、日本以外の言語や文化のルーツを持っていると認識している人であれば、このアンケートの対象からは厳密には排除されないような文言となっているかなと思います。
しかしここまで書いてももしかすると私が誤読している可能性もありますので、的外れなご意見でしたら大変申し訳ありません。
@lawrenceyoshy ご返答ありがとうございます。
仰る通り、確かにご説明された意図の通り「全く日本ルーツのない人も対象にしている」と読めますが、逆に「全く日本ルーツのない人は対象ではない(?)」とも読める余地があり、現に複数の在日コリアンや華僑を含む「ミックス」をアイデンティファイする当事者が該当アンケートの入力を中断したり定義に疎外感を抱えたりしている現状がありました。
私としては、周囲のそうした声や指摘(一部SNSでも確認できます)を知り、該当の定義は"誤読"の余地が多い(特に、該当文から排除の意図を受け取るに足る経験を持つ、歴史的に排除されてきた旧植民地ルーツなどの属性の方にとっては)と思ったため、上記の投稿に至りました。
再度詳細なアナウンスをしてくださったと知り、良かったと思います。ご対応ありがとうございました。
また、この度の大規模アンケート調査が非常に重要なものであるとも思っております。該当の定義に関する私の投稿(ツリー2つ目)は、後ほど削除しておきます。