https://comic-action.com/episode/2550689798459234971
『ある人』※トランスジェンダー差別含む漫画
ある日、体が誰かと入れ替わったようだ。
世界は醜く、暗い。
常に視線が注がれ、身勝手なことを言われ、行く道はなぜか、常に歩きづらい。
この作品の1ページ目にはこう書かれている
「この話にはトランスジェンダーに対する差別的な表現があります ご注意ください」
エンターテインメント性は極めて少ない。
直接的な被害例がフラッシュバックのようにコラージュされる。
よくある醜さ、よく聞く中傷。
醜く描かれていることに覚えはあるか。
これはあえてcw しません。わたしは広く読まれるべきだと思う。わたしを含め。
作者の岡田索雲は短編『アンチマン』で、いわゆる「ぶつかりおじさん」を可視化した。あの作品の益は、まず「本当にそんな被害があるのか?」について、読者の反応を喚起しながら可視化したことにあったと思う。
『ある人』もまた、トランスジェンダーへの被害を可視化することについて益がある、と思う。
わたしは『アンチマン』について、被害経験があったため強く共感した。『ある人』ではどうだろうか。
惜しいのは、アンチマンの時と違ってTwitterが荒れ過ぎていること。これだけ強い問題提起作なのにトレンドにも入っていない。
おれがしれっと評価していい作品ではないと思う。
これを機会に専門家の書籍につながるべきだとおれは思う。
おれが最近読んだのはこれです。
『トランスジェンダーと性別変更』
https://www.iwanami.co.jp/book/b641561.html
ここではトランスジェンダーの性別変更について【手術必須を違憲】とする最高裁判決が出たという事実が書かれている(P3)。『ある人』の中での、手術(作中は「シリツ」)を言い募る批判的文脈はここから読めるはず。
読み解くために専門書にあたる、
評価はそのあとだと思う。
おっっ
『あの人』、
ねじ式のオマージュであることでイヤ〜な皮肉になってるみたいだぞ!ねじ式読まなきゃ(読んでない俺ッッッ!!)