注2)
数学と物理学の無矛盾的な結合の崩壊の例わかりやすい例として「無限」を上げます。
物理学はあくまで経験科学です。
ですから、現在「最小」の単位とされる素粒子でも「無限小」ではありません。
また、現在の宇宙の「始まり ビックバン」138億年前と宇宙の空間な「広さ」も、「きわめて大」ではありますが、「無限」ではありません。
ですから、カントの「純粋理性の二律背反(アンチノノミー)の内、第一・第二のものは「現代科学」によって克服された、と考える物理学者も多いでしょう。
しかし、ビックバン「以前」は?という問いを「意味のあるもの」と考えれば、やはり第二アンチノミーは「解決」されていません。
さて、「無限」に戻ると、数学的には「無限」は定義された、ということになっています。
しかし、これはあくまで「数学的」手続きのルールによって「定義」された、ということであった「経験的」な参照点があるわけではありません。
ですので、本文で私は、「数学」は「経験科学」ではなくなり、ある意味「形而上学」(メタ・フィジック、つまりメタ「自然学」・「物理学」)とも呼び得る、と書きました。
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