第1章「なぜ自然状態の理論なのか」
・無政府状態を悪く描写(cf.教科書的ではあるがホッブス)してそこから国家の必要性・必然性を説くのはアナキストに対してフェアじゃないから、みんなそれなりに道徳律を守っている状態を自然状態として考える。それでもなお国家が正当化されれば説得力が高いはず。
・ところで、物事を深く理解するためには、物事の内部の言葉ではなくて外部の言葉で語りきらないといけない(なぜなら結論の先取りになってしまうから)。
・自然状態は「現実にそんなことないじゃん」って言われるけど、政治を政治外の言葉で語るために必要だし、現実に国家がそのように生成されていなくても現実と理論の差を考えることで逆にそこから現実をよく学べる。
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『アナーキー・国家・ユートピア』序
第一部で最小国家の正当性、第二部で拡張国家の非正当性、第三章で最小国家がいかに魅力的であるのか(ないのか)を説明する。
実践的にどの程度の規模の政府(国家)がよいのか、というのではなく、あくまで個人の権利を原理から考えてどこまで正当化されるのかを哲学的に探求する、という方法論の宣言。
ミル流の自由主義を念頭に置きながら、読者が違う考えを持っていても反対意見をちゃんと受け止めることで自分の主張の妥当性を常に考えてくれ、と注意する。
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