「やりなおせる、なかったことにできるという誘惑を否定してくれ」という告白にサルアは「それは一線を越えた話だ」と返した。オーフェンは重ねて「メッチェンの負傷もなかったことにできる」と言った……、という話であり、筋としては自然なものだ。なんでだ? と考えるほうが筋の通っていない話にみえるかもしれない。が、それでも「なかったことにしてはいけないということ、他者の誇りを奪ってはならないということ」の話になぜ女の肢体/死体が俎上に載せられねばならなかったのか、その意味はなにか、を考えたいわけでありまして。
あー、書きながら「つまりメッチェンを軸にしてアザリーとクリーオウが対比されてないか?」と思ったけど、終端の場合は「召喚機を動かすリソースとなることを選んだアザリーの意思を損なうことになる」という話をやってるのかこれ。じゃあ鋏のクリーオウは? 見える部分では仮にクリーオウが暗殺されてもオーフェンは復讐しない、と書かれてるように見えるけれどもそれ以外になにが書かれているか。