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透明書店が(資本関係のことは諸論あるにせよ)書籍だけでは黒字化に遠くて追加借入をしていることとか、内沼晋太郎さんが「事業の一角であれ副業であれ街角に書店をどう残すか」という姿勢で活動していることとかを考えに入れると、書店勤務経験者としては「事務コストや税負担の分だけ直取引の掛け率を上げたい」という提案には「そうだなぁ」と思うほかなかった。

論文購読&掲載料で「もうけすぎ?」 あの学術出版社を直撃した - 毎日新聞
mainichi.jp/articles/20231113/

あったか〜いブラックコーヒーの季節ですね

そして、5年前に発売され、しばらく版元品切となっていた『私的なものへの配慮No.3』がPDF版で読めるようになりました。一部地域の特定範囲で信じがたい驚きを呼んだ伝説(?)の1冊です。はじめての方は、新作と合わせてお読みいただくとより楽しめます。

生成AIを用いたマルチモーダルな情報処理や、パーソナルデータ流通の法哲学などの諸問題を(幸か不幸か)先取りしてしまったのかもしれないという内容です。

当時の謎の紹介文:

「あなたと彼女のことを想う恋人たちによって、562の註釈が施された4万字ほどの文章です。取り扱われる主題にはゲームの規則、書物の歴史、識字率、眼を動かすこと、疲れと悲しみ、出版物流市場、テキストの品質評価、彼の死と私の贖罪、自然言語処理、モノのインターネット、ターゲティング広告、楽しい嘘のつき方、EU一般データ保護規則、その他の私的なものへの配慮が含まれます。生活スタイルの反省と先端トレンドの理解に役立ち、衝撃の面白さに感動すると好評です。」

inunosenakaza.stores.jp/items/

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いぬのせなか座から笠井康平の新作『10日間で作文を上手にする方法Day1-Day6』が刊行されます。

「文章術」や「読み書き能力」についての著作です。2018年ごろから書き始め、ようやくひとつの峠を越えたところで小さい本にまとめることになりました。休載しがちな連載コミックスの第1巻みたいなものだと思っていただけたら。

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目次
1「生きるために書く」ブラックライティングの文章術
2だれが「情報リテラシー」の警鐘を鳴らすのか
3老いゆく大人の読み書き能力指標
4ウェブが増やした「書き手」のすそ野
5死ぬまで「私」を鍛える理由は?
6みんなが本当に読みたい真実の「文章術」
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A5・50ページ(約34000字)。編集は山本浩貴さん、デザインは山本浩貴+hのふたり、イラストはおりがみたろうさんです。

文学フリマ東京37(11月11日(土)@東京流通センター第2展示場)(て-13, 14)でお買い求めいただけます。

出展準備のためのメモ 

大多数の少数チームは、机1卓(ブース2つ)を複数のサークルでシェアする合同出展がリーズナブルな選択肢になる。(申込者が減るぶん)出展申込の当選確率もあがり、会場の賑わいにもなるから運営者も来場者も困らない。しかし出展者には「友達と仲良くする能力」が求められることとなり、そういうのは苦手なひとにとっては追い込まれ感がしんどくなる。

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出展準備のためのメモ 

あまり奇を衒わず、よくある業界イベントのように商談ブースや講演プログラム、パフォーマンスエリア、スポンサー制度、交流会を増やしていきましょう、坪単価と相談しながら出展者数を調節して…という路線に進むのかな。ノンジャンルのブックフェスタではなく、ISBNなしでも参加できる文芸書のオンリーイベントとして法人誘致をがんばるのは合理的だし。

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出展準備のためのメモ 

出展料収入が2,600万円(6,500円×2,000サークル×年2回)くらいで、会場使用料が760万円ほど。設備・備品代は1サークルあたり2,000円(年間400万円)はかかりそう。カタログ印刷費やスタッフ人件費もある。さらに事務所家賃と代表報酬を計上すると、さすがに入場料をとらないとやっていけないと判断するのは仕方ないところか。

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出展準備のためのメモ 

出展者数2,000に対して来場者数2万人くらいまで増えれば、出展料や入場料が高い/低いという不満は目立たなくなりそう。いまの比率(出展:来場=1:4)のままだと、一定数の人気サークルに愛想を尽かされたら拡大路線が危うくなる。(おそらく経営安定のための)入場料制はなかなかのギャンブルですね。会場全体を「お金を払ってでも行きたい見世物」にデザインできるかが問われる…。

文学フリマの皮算用(シビアな話に聴こえるかも) 

本体価格の10%を販売費とみて、出展1日の諸経費(出展料、人件費、交通費…etc.)をその日に費用回収しようとすると、20万円分くらいは売らないと…という試算になる。よほどの人気サークルでもなかなか厳しいハードルかなと思う。2,000円の本を7時間で100部売ることになるし。

そんなに無理せず、著者・編集者はボランティアでよくて、実費(印刷費とか出展料とか)だけでもペイすればいいやと考えると、10万円くらいで費用回収できる。このラインなら一定数のサークルにとって現実味がありそう。出展者全体の数%くらいしか到達できないかもしれないけど。

もっと気軽に、出展料とランチ代くらい稼げれば十分で、あとは会場で旧友交歓しよう、通販もあるし、くらいに考えるなら、数万円くらいの予算でも黒字化はできそう。ホチキス本を数十部ほど頒布するような規模感で。

他サークルの新刊を買いたいし、支出は数千円に抑えたいかなぁと思うなら、ボランティアで売り子をしたり、来場客としてのみ参加するほうが楽しい体験になりそう。

――と考えていくと、ここしばらくは「いかに無理をしないか」が大切なのかもしれないですね。下手に商機を見込むと空振りしそう。それもまた、やがて楽しい思い出ですが。

文学フリマ東京37で【だれでも休憩所】を配布します! (ブース: て-15〜16) くわしくはWebカタログへ c.bunfree.net/s/pHr

※制作コスト・販売価格が高まり気味な市況についての一次回答のようなものです。お気軽にお越しください。

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