哲学者マルクス・ガブリエルの長めのインタビュー。この人、見かけは怪しいが、テレビや新聞で喋る内容はおそろしく「まとも」である。
yomiuri.co.jp/science/20240115

●AIについて

- AIにより「人間とは何か」という問いの重要性が増した
- AIは間違える。AIの「信託」を鵜呑みにするとは危うい。
- AlphaGoが人間の棋士に勝ったのではない。AlphaGoの開発者が道具を使って勝ったのだ
- AI国際会議が、「人間に何ができるのか」を熟慮せずAI規制に乗り出したこと、会議に人文学者が呼ばれなかったことには失望

●新啓蒙主義について

- 狂信と民主主義の衰退は人類の危機だ。
- 私は新啓蒙主義を唱える。ポイントは(1) 人類が共有できる(西欧中心でない)普遍的倫理規範を構築、(2) 人間主義、(3) 道義的な課題にはきちんと答えを見つけ出し、現実の行動で対応する道義的現実主義。
- 「永遠平和のために」を18世紀末に著したドイツ観念論の祖で啓蒙思想家のイマヌエル・カントを私は批判的に学んだ。カントを継承したいと願う

感想:カントは基本。現代の世界にこそ「啓蒙」(理性の重要性を広める運動)が必要。ここは深く同意する。

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「新啓蒙主義」という発想は悪くない。 [参照]

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