『スーパースターを唄って。』3巻
「そういうの(表現)って「自分」がある人がやることちゃいますか?」から、自ら詩を書くようになり、ステージに立つようになるまでの過程が特によかった
ミメーシスからディスタンクシオンへ移行する人間の情動がストレートに描かれると同時に、表現を作品化する能力の高さから来る、自らにとっての庇護者でもある模倣対象への優越と代弁の相剋関係の残酷さというか、師弟関係特有の分裂の苦悩が摑み取られている
他者への愛着と模倣、分裂と再生、思春期過程の自己形成の重さがこの漫画ならではの軽さと程よく調和していて1人4冊くらい買ってもお釣りが来る