だって、たとえばKADOKAWA不買運動をしたところで、大手企業であるKADOKAWAは痛手を負うことは確かであるとはいえ、その痛手は全体の売上の極一部でしかない(出版以外の事業もあるし)わけで、一方本屋はKADOKAWAの本をすべて不買されると売上の結構な割合を占める可能性もあるわけで、しかもそれは小さな本屋であればあるほどそのダメージは大きくなるわけで、そういう観点からも「大きな存在の下支えとなることを強いられている」と言えるんですよね。もちろん個々の不買運動は正しい判断だし、そうすべきことなのだけど、だからこそその痛手を(大きな割合で)受けるのがより小さな存在であることの理不尽さが際立ってしまう。
月に1万人の購入がある従業員100人の本屋と月に100人の購入があるひとり運営の本屋、どちらもギリギリで経営を成り立たせているとしても、10人の不買がもたらすダメージは後者のほうが大きいわけで......。とにかくより弱い存在に皺寄せがいくのは世の常なのだけど、当然納得はいかないししなくていい。