いわゆる本好き、つまり多くの出版業界人は単に「権威(とされている者)が書いたものをありがたがって読んでるだけ」なんじゃないか、くらいのことは思えてしまうよね、ナカノヒトのひとりとして。だから反差別の基礎中の基礎みたいなものすら抜け落ちた振る舞いをしたりする(フェミニズムだからといって安易に飛びついてはならない=トランスジェンダー差別があるから、など)。ああいうのは差別の意図があるとか、あるいは自らもそれに賛同してやってるとかではなくて、本当に「なにもわかってない」からやってたりする。そこに書かれていることがなんなのかわかってない。ただ、それを書いたのが「権威」だからきっと良いことが書いてあるんだろう、そう思ってる。残念ながら私もそこから逃れることはできないけども。新刊書店の仕入れは、ある程度書き手を信用しないとできないものだから。
この「なにもわかってないまま○○する」を編集者までやってるのが問題の根本。ヘイト本関係だとだいたい本屋が批判されるけど、そもそも製造責任どうなってんの?ということが批判されないのはおかしい。
でも編集者も、売上ノルマやら刊行点数ノルマやらでまともに勉強できないまま本を作らざるを得ない状況にあったりする。だからそういう仕組みから離れる必要があるんだけど、まあそれもなかなかうまくはいかないよね。