IOCという組織は、トップに居座るぼったくり男爵を見ればわかるように、砂糖に群がる蟻の如く、金の匂いのする方にする方に寄っていく、ロビイングに実に弱い集団であり、彼らの優先度は公平性や平等性よりもカネなのである。今回の決定に関して、誰の意思が優先されて、国際競技団体の決定が覆ったのか。IOCはその詳細を詳らかにする義務がある。選手の命に関わることであり、女子プロボクシングが長い月日をかけて醸成してきた社会的信用を勝手にぶち壊せる権利など、IOCにあるはずもないのだから。
で、ここでさらに問題なのは、前から問題に思っている点はDSDとされる人たちがトップアスリートの中に入ってくるのが有意に多すぎる点にある。しかもそのほとんどの人たちがいわゆる先進国からではなく、開発の途上にある国から出てくる。以前からそこがどうにも引っ掛かっている。女子サッカーのザンビア、今度のボクシングの選手はアルジェリア、陸上の選手たちは総じてアフリカ大陸出身者が多い。「壁」の突破のされ方が実に似ている。まるで誰かがサジェスチョンしているみたいに。目的な何か、誰の意思なのか。理屈なき冷静さを欠く非合理な決定の裏には誰かにとっては実に合理的結論があるはずだ。私はそれを知りたい
具体的に言うならば、IOCが国際ボクシング連盟が行ってるテストをしない理由を知りたいわよ。男性として生まれ、思春期を男性として育ってきた人がテストステロン値に関わらず女性の試合に出られないことになると、同じプロセスを経たテストステロン値が下がったトランス女性も女性とカテゴライズされている試合にはでられなくなる。
「今風」の言い方ていうところの「出生時に割り当てられた性別」が女性で自分を女性と信じて生きた人でも、性別検査の結果男性であり、男性として生育されたのなれば、失格ということになれば、トランス女性も失格になる。つまりこのツリーの最初に書いた「基本的にこの件はトランスジェンダー問題とは関係ないか、全く関係ないとも言えない」としたのは、この構図が背後に見えるからだ