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氷点下十五度の朝
きょうだけは粘土のように生きていたいよ

氷点下十二度の朝もう全て記憶になれ!と呟いてみる

氷点下十度の朝は感情も凍るはずだと信じてたのに

短歌(良い年をお迎えください) 

降る雪はいつも綺麗な顔をして記憶を浄化してくれている

一年を走り終えても振り返る勇気がなくて雪降り積もる

詩(七ならべ) 

凍てつく夜の
宙を見上げて
星の数だけ
後悔がある
ぼくのことばは
毒を抜かれて
味も匂いも
拍動もなく
淡い星座を
結び始める
届かなくても
書き続けると
言えるほどには
強くないけど
きみを笑顔に
したい気持ちが
雪に埋もれて
動けないんだ

短歌 

プロペラが回る頃にはあの夜も固有名詞でなくなるだろう

うっすらと積もった雪を振り払う
まだ想い出にしたくないから

短歌 

クリスマス明けて売られるシャンメリー
きみも居場所を探してるんだね

短歌 

聖夜にも罠はあったね
ぼくたちは星のままでは居られなかったね

短歌 

年齢を重ねることは哀しくて長州力がいじられている

短歌 

布団から出るのが辛い朝だから
あなたの夢を見続けている

短歌 

ぼくたちは冬の夢にはなれなくて舞い散る雪にすらなれなくて

詩(七ならべ) 

夜更けを待たず
雪は降り出す
希望のような
おまけのような
いずれにしても
ぼくは今夜も
中途半端に
やさしいきもち
持て余しては
ひとりの酒を
奏ではじめる
届いて欲しい
わけじゃないけど
埋もれて欲しい
わけじゃないから

 

詩(七ならべ) 

居心地の良い
部屋を探して
何度も生まれ
消えてきたけど
結局それは
どこにもなくて
書くことさえも
雪雲になる

 

詩(七ならべ) 

星の会話に
耳をすませば
ひとりの夜も
寂しくはない
しあわせなひと
そうでないひと
そのどちらにも
なれないぼくは
ぶっきらぼうな
よろいを脱いで
もう一度だけ
歌ってみるよ
きみが見てても
見ていなくても
あの約束を
歌ってみるよ

 

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