@Metal_Lad 万能という感じがありますね。
@Metal_Lad In dieser Stadt gibt es kein Museumのような文で、「ドイツ語は強調のために主語以外の要素を1つ文頭におけます」とか、Möge sie glücklich werdenなんかも「倒置が起こっているのは強調のためです」とか、自分でも言いそうになるところがあります。
@Metal_Lad おっしゃる通りですね。お話をうかがっていて逆にちょっと思ったのは、初学者にあまり深くは悩ませないために、とりあえずのざっくりとした理解方式を渡してあげるという意味合いがあるのかなということです。2つ目の文は、願望の助動詞もあるし、接続法にもしてるし、というところで、それでもどうして倒置が起こるのだろうとあまり考えすぎなくてもいいよというところがあるかも知れないと思いました。
@essiewrenilrebr 「強調のために」と説明する際に、「この操作によって何が強調されることになるのか」「この操作が行われない場合との違いは何か」と考えてみると、「1つの文の中の特定の文成分を際立たせる」「あるテクスト内の1つの文そのものを際立たせる」など、いくつかの種類があるように思われます。
1つ目の文は情報構造、つまりテーマとレーマあるいは旧情報と新情報の配置に関係しており、2つ目の文はこの文全体が平叙文ではなく願望文であることを示すマーカーとしてのVorfeldbesetzungが行われているとでも言うのが良いのかなと思うのですが、授業の現場でどれだけ踏み込めるのかと考えるとなかなか難しいところですね。
ただし、1つ目の文を日本語にするとドイツの日本学の学習者が苦労することになる「この町(1. は/2. には)博物館はありません」の1と2のニュアンスの違いとも並行しているのでもしも日本語側のゲルマニストとドイツ語語側のJapanologeが交流して学べるような機会があったら非常におもしろそうだと思います。