つづき
封建制度のメリットとデメリット
地方のことは、その地の有力者に統治してもらうのが無難です。
王や中央政府のやり方が通じるとも限りませんし、国のあらゆる場所で共通するルールを作るというのは、それはそれは大変です。
なので彼ら在地の有力者(よーするに豪族)をその地の領主として認めたら楽に広い国土を統治できます。
デメリットとして、前にも書きましたが王のいうことに従うとは限りません。
手柄をたてた人に領地をあげるのなら、まだ「恩義」として忠誠を得られますが、もとともとその地の有力者を領主にしたなら、彼らにしたら「先祖代々の我が一門の土地」なので恩義などありません。
なので王が自分のいうことを聞かせたい場合は、しばしばその折衷案をとります。
王の近くは自分の直接支配。
地方は目も力も届かないので封建制度による統治。
国が強くなって王の力が増せば、このまま全土を中央集権の直接統治になり、各地の領主は中央から派遣された人になる。
国が衰退する場合はこの逆ベクトルです。
衰えると全土の掌握が無理になるので地方は封建領主の支配、近い場所だけ直接支配になる。
それすら難しくなると全土が封建制度の支配となって、もう王とは名ばかりでちょっと広い領地の領主さまと同じになる。
なんでこの方式を「ほうけん」と呼ぶかと言うと、古代中国の周がこの方式を封侯建国と呼んでおり、他の地域もまぁだいたい同じような社会構造だったので、「まるで古代中国の封侯建国ですね、略して封建時代」というわけである。
(当たり前だが似てるよねってだけで中身の制度は地域によって違うぞい)
さて…封建制度のメリットは貨幣経済ばなくてもOKなことだが、逆にデメリットはなになというと…
領地をもらった人は規模の違いはあれど領主なので、必ずしも王の命令を聞くわけではなく、しかも彼らは領地から兵を動員することもできるので、怒らせて支持が得られないとまずい。
現在でも政治家がよく「抵抗勢力が。利権が、改革が」とか言っているが、役人の抵抗どころかガチで軍事力をともなう反乱を起こされる危険があるのだ。
このような状態で王が独裁者のごとき強い指導力を発揮したければ、たとえば秀吉のような非凡な能力が必要になる。
…眠いんでまた気が向いたら書くか。ではおやすみ。
ほとんど見られていないだろうけど歴ネタでもつぶやく。
歴史が単なる暗記になるかどうかの分かれ道が「封建制度」を理解できるかどうかだと私は思ってる。
教科書では「土地を媒介にした主従関係」とあるが、よーするに会社に勤めたらお賃金のかわりに土地をもらうと思ったらいい。
ただしここでいう「土地」というのは、我が家は50坪とかそんなレベルではなく、たとえば「おまえ褒美に10石やる」とお殿様から言われたら、10人がご飯食べていけるだけの農地面積がもらえることになる。
(これは表向きの話で実際にはそれに相当する年貢米が藩から支給さるのだが、それは別の話)
その広大な土地に住んでる農民に対してはその支配権もセットであり、土地というよりは「領地」がもらえるってことになる。
この方式のいいところは、現金で支払う必要が無いので、貨幣経済が未発達な地域であっても問題はない。
貨幣経済が未発達と言うと、どこの中世の僻地だよと思いがちだが、貨幣は人口の多い地域で安定した長期政権がないと発行できず、日本も江戸時代より前は中国から貨幣を輸入していたし、江戸時代でさえ貨幣は現在のように日常的に使うものでもなかった。
1人しかフォローしてないので当たり前だが何も流れてこないな(。w。
とりあえず登録したけど何だこれは状態(。w。
たまに歴ネタをつぶやくかもしれない現場おじさん