bookclub.kodansha.co.jp/produc 「ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論」を読み終わりました。文章を書くことを生業としている方々が「書けない悩み」にどのように向き合って技術的・精神的に克服しているのかが書かれた本。
最終的には「ちゃんと書かなければ」というモノ書きとしての心理を如何に克服し、「そんなこと気にしないでとにかく書いてしまえ」な境地に行きつくのを目指す方向性にまとまって行くのが面白かったです。

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後半の座談会では「牧歌的だった頃のTwitterは文字列を生産するインターフェースとして優れていたが、今は見知らぬ誰かを傷つける可能性に配慮しなければならない模範規律が強まり、抑圧的になってしまった」的なことも書かれており、これは自分がTwitterやブログに文章を書かなくなった心理的な一因だなと思いました。
MastodonやBlueskyにアカウント作ったのは、「誰かが見ているかも知れないけど見ている人に気兼ねする必要がない環境で、誰はばかることなく好きなことを書きたい」という黎明期のインターネット的な環境を求めていたのが理由の一つですね。実際ほとんど反応がないので気楽で良いです(良いのか

ただこの本のあとがきには「自分が書いたものの結果がどんなものであれ受け入れ、堂々としていよう」とも書かれています。文章を書くことは外に向けてのコミュニケーションなので、コミュニケーションの結果起こった出来事へ勇気を持って踏み出していく心意気を持つことが大切であるということなのでしょう。それが自分にできるかどうかは判りませんが。

何にしろ、「ライティングの哲学」は自分にとって「文章を書く」行為についての見方が変わる本でした。この本を執筆している方々の本も読んでみようかなと思います。

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