#週刊文春 でのリレー連載 #私の読書日記 がついに30回目を迎えました。2月29日発売。
吉川浩満「私の読書日記|ハンバーガー、働き方、『砂の器』」『週刊文春』2024年3月7日号、文藝春秋 https://clnmn.net/archives/5544
他の執筆者は、橋本愛、朝井リョウ、酒井順子、鹿島茂、瀬戸健の各氏。ひと月半に一度くらいバトンが回ってきます。引き続きよろしくお願いいたします。
★白根智彦『ハンバーガーとは何か 歴史、調理技法、ビジネスから読み解くハンバーガーの“本当の姿”』(グラフィック社 一八〇〇円+税)
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★ジェイムス・スーズマン 『働き方全史 「働きすぎる種」ホモ・サピエンスの誕生』(渡会圭子訳 東洋経済新報社 二八〇〇円+税)
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★村田英治『『砂の器』と木次線』(ハーベスト出版 一八〇〇円+税)
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★松本薫『日南X』(日南町観光協会 一五〇〇円+税)
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★松本薫『火口に立つ。』(小説「生田長江」を出版する会 一八〇〇円+税)
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谷崎の『台所太平記』だけど、斉藤範子さんナレーションのオーディブルも最高に面白い。安定した地声、会話文での裏声・キャラ声の七色ボイスでめちゃくちゃ盛り上がる。
https://www.audible.co.jp/pd/谷崎潤一郎「台所太平記」-オーディオブック/B0BHHM51TZ?source_code=ASSORAP0511160006&share_location=pdp
「わたしは、率直にいうが、わたしほど、異端だとか、反俗だとか、叛骨だとかを気どっている人間を憎んでいるものはすくないのではないかと考える。かれらは、なにを「善」といい、なにを「悪」というか。要するに、かれらにとっては、オーソドックスに反抗するものが「善」で、追随するものが「悪」なのだ。しかるに、わたしは、古在由重流に、いささか単純化していうならば、プロレタリアートおよび、それにつながる大衆の利害に役にたつものは「善」で、役にたたないものは「悪」だとおもっているのだ。なにが役にたち、なにが役にたたないかをきめてくれるものは、道徳ではなく、科学にほかならない。」
花田清輝『政治的動物について──現代モラリスト批判』青木書店、1956年、55頁。
https://clnmn.tumblr.com/post/742574790584451072/わたしは率直にいうがわたしほど異端だとか反俗だとか叛骨だとかを気どっている人間を憎んでいるも?
文筆・編集・配信。国書刊行会、ヤフー、色々、晶文社。著書『哲学の門前』『理不尽な進化』など。山本貴光と「哲学の劇場」運営。問い合わせ☞https://bit.ly/3gF4wos