そんな村だからおいそれと友達をつれていけるはずもないんだけど、秋休みばあちゃんに言われたんだ。
「お前はいつも友達を連れてこないね」
なんで今思い出したのかわからない。でもあの一言がきっかけだったんだと今は思う。
さて、それじゃ今の俺のことを少し書いておこうと思う。
俺は高校を卒業後、ウェールズではなくロンドンの大学を志望した。
ロンドンにはなんでもある気がしたんだ。輝き、最先端のもの、豊かさ、芸術、人脈。だが、合格した年、ばあちゃんはそんな俺を見透かすように言ったんだよ。
「まるで貸家かつまらぬ農地のようなものだよ、イングランドは」
俺への当てつけか、それとも年寄りの愚痴みたいなものなんだろう、とそのときは思ってたんだ。だけどいつもどこか引っかかっていた。だってあまりに酷いいいっぷりじゃないか。
確かにウェールズとイングランドの歴史は複雑だ。内容も気持ちの上でも。だけどばあちゃんのなかにはそれ以上の「何か」があるように思えてならなかったんだ。
そして、もやもやする胸のしこりを晴らすかのように、俺は歴史学科に進み、研究に打ち込むことになった。そして今の大学に通うことになったわけ。

この夏に俺に起こったある出来事を書いてみようと思う。文は得意じゃないから分かりにくかったらごめん。でも、どうしても誰でもいいから聞いてほしくて、ほんとごめん。
じゃ、はじめるな。
俺の実家の村には古い言い伝えがある。
”11月の第1週の祝日には赤ワインを捧げること。
村はずれの丘に立つ十字架に触れてはならないこと。
ウェストミンスターを訪れる際は、必ず十字架の丘の花を積んでそなえること。”
村の長老となったばあちゃんの口癖だ。破ったことはない。
後期に入る前の秋休み、俺は久しぶりに実家に帰ったんだ。山の合間にぽっかり空いたようなとこにある、自然豊か、というと聞こえはいいけど、まあ刈る人もない空き地があったり、林があったりするいわゆる田舎。小さな商店と最低限の学校があって、診療所、寄合所。休みじゃなくてもそこにいけば誰かいる、みたいなそんなとこだ。若いやつらは祭りに顔を出さないと心配される。まあ、悪くいうとしがらみの強さが鼻につくような村だ。もう何世紀も同じなんだと思う。
そして、初めて来る人間は必ず道に迷う。俺と行けば大丈夫だけど、わかればそんなでもないけど、ちょっと罠的な道筋と地形なところにあって、まあ簡単には辿り着けない。

サルベージキーワード

これぺけったーがおかしくなる前にサルベージしてどこかにあげよう…完結してないけど。自分的にはすきなので、このミッサマ風味の現代騎士リチャ村。エイデンの過去創作を探してて、今このプロット見つけたので思い出した。
x.com/circularcnst/status/1439

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