読了 五十嵐貴久/リセット
今作はリカが高校生時代の物語。
養女として第二の家に来る訳だが…。
あー、リセットってそのままリセットだったのね!という感想。
明らかに怪しい2人はやはりそういう関係だったと。
それを上回り先を行くリカの賢さ!
今作だけでもかなりの人物が被害者となるわけですが、リカさんは容赦がないです。
とある2人の人物像がリアルな醜悪さと非道さがあり、ある意味想像しやすいありふれたものだったため、目的のためなら手段は選ばず容赦もしないけど全ては"自分の頭の中にだけある世界のため"、という理由で殺人を厭わないリカへの恐怖心が余計に掻き立てられます。
いつか完全なリカ視点の物語も描かれたりするんですかね。
異質すぎて物語として成立しないのか?
誰も理解できないとんでもない怪奇小説が出来上がりそうでむしろ読んでみたい気がします。
#fedibird #読了 #読書記録 #読書
読了 中山七里/逃亡刑事
警官殺しの冤罪をかけられる主人公の女性刑事。
県警のアマゾネスという異名がつくほどの人物。
虐待が横行している養護施設から母親に会うために脱走をした少年がたまたま殺害現場を目撃してしまう。
この少年と県警のアマゾネスの2人が繰り広げる逃亡劇。
逃亡生活で出会う人物たちが魅力的なキャラクターで印象的でした。
逃亡に手を貸す人物たちもなかなか魅力的。
警察組織の根深い腐敗、アマゾネスとまで称された主人公の心境の変化など物語としても面白い。
そしてなにより少年が最後に言い放つ台詞の展開が気になります。
続編はすでに刊行されており、これから読みすすめて行くのですがあらすじを読む限り少年には言及しない感じがあるので、更なる続編が刊行されることを楽しみにしています!
読了 中山七里/騒がしい楽園
前作、闘う君の唄を の事件を受け神尾他1名が都心の幼稚園に転任することに。
待ち受けていたのは今までの職場とはまた違ったクレームや保護者、同僚、園長。
待機児童問題や近隣住民からの騒音苦情問題等々、新しいトラブルと闘いつつなんとか馴染んでいく中、大きな事件が。
そこから連鎖的に発展していく事件。
最後には……。
展開的に少し胸糞な箇所もありつつ、神尾の成長も見られたり相変わらず社会問題にも食い込み、中山ワールド全開。
神尾舞子は岬シリーズにも音大生として登場していて、卒業後に幼稚園教諭になる過程が前作で、さらに神尾視点で展開していくのが今作で描かれている。
だからこそ余計に彼女の成長を感じることができる内容でした。
双極性障害(うつ型)とパニック障害、腰椎椎間板ヘルニアで闘病中の男です。
読書が趣味です。
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