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読了 五十嵐貴久/リセット 

今作はリカが高校生時代の物語。
養女として第二の家に来る訳だが…。
あー、リセットってそのままリセットだったのね!という感想。

明らかに怪しい2人はやはりそういう関係だったと。
それを上回り先を行くリカの賢さ!
今作だけでもかなりの人物が被害者となるわけですが、リカさんは容赦がないです。

とある2人の人物像がリアルな醜悪さと非道さがあり、ある意味想像しやすいありふれたものだったため、目的のためなら手段は選ばず容赦もしないけど全ては"自分の頭の中にだけある世界のため"、という理由で殺人を厭わないリカへの恐怖心が余計に掻き立てられます。

いつか完全なリカ視点の物語も描かれたりするんですかね。
異質すぎて物語として成立しないのか?
誰も理解できないとんでもない怪奇小説が出来上がりそうでむしろ読んでみたい気がします。

読了 有栖川有栖/幻坂 

タイトル通り幻想的な短編集でした。
大阪の天王寺七坂を舞台にした短編集でそれぞれの坂で物語が展開されます。
あとがきで作者は"怪談"と書いていますが怖いものではなく、不思議で幻想的な物語でした。
今、積読になっている濱地健三郎シリーズの人物も登場していました。
子供の頃に父の本棚から借りて読んだ有栖川有栖作品。
それ以来ずっと好きな作家さんです。
電子版でも学生アリスシリーズや火村シリーズなどできる限りの作品を買い直したいです。

読了伊坂幸太郎/バイバイ、ブラックバード 

伊坂作品では、本作とキャプテンサンダーボルト、エッセイが未読でした。
やっと読めた本作。
初期伊坂作品の感じがとても良かったです。
最後に掲載されていたロングインタビューがまた面白い!
紙の書籍で集めていたので、電子版でもまた伊坂作品全作を集めなおそうかな。
古本の概念がないのでお金が凄い掛かりそうです… :blobcatghost:
気長に買い直しつつ昔読んだ伊坂作品をまた楽しむ、という感じで徐々に集められたらいいかな。

今日は窓開けとくと程良く気持ちがいい天気で読書が捗ります :blobcatbook:

読了 中山七里/逃亡刑事 

警官殺しの冤罪をかけられる主人公の女性刑事。
県警のアマゾネスという異名がつくほどの人物。
虐待が横行している養護施設から母親に会うために脱走をした少年がたまたま殺害現場を目撃してしまう。
この少年と県警のアマゾネスの2人が繰り広げる逃亡劇。
逃亡生活で出会う人物たちが魅力的なキャラクターで印象的でした。
逃亡に手を貸す人物たちもなかなか魅力的。
警察組織の根深い腐敗、アマゾネスとまで称された主人公の心境の変化など物語としても面白い。
そしてなにより少年が最後に言い放つ台詞の展開が気になります。
続編はすでに刊行されており、これから読みすすめて行くのですがあらすじを読む限り少年には言及しない感じがあるので、更なる続編が刊行されることを楽しみにしています!

読了 中山七里/騒がしい楽園 

前作、闘う君の唄を の事件を受け神尾他1名が都心の幼稚園に転任することに。
待ち受けていたのは今までの職場とはまた違ったクレームや保護者、同僚、園長。
待機児童問題や近隣住民からの騒音苦情問題等々、新しいトラブルと闘いつつなんとか馴染んでいく中、大きな事件が。
そこから連鎖的に発展していく事件。
最後には……。
展開的に少し胸糞な箇所もありつつ、神尾の成長も見られたり相変わらず社会問題にも食い込み、中山ワールド全開。
神尾舞子は岬シリーズにも音大生として登場していて、卒業後に幼稚園教諭になる過程が前作で、さらに神尾視点で展開していくのが今作で描かれている。
だからこそ余計に彼女の成長を感じることができる内容でした。

Kindleポイント還元セールで無事に8冊選定して積読が増えました!
電子書籍の強みは積読が増えても質量は変わらないところ :blobcatgrin:
本棚を追加しなくてもいいし、また部屋を傾かせる心配もいらない!
でも読んでる感と香りがないのは惜しい…

おやすみなさい :dizzzy:

読了 中山七里/棘の家 

/棘の家
虐めが主軸と思いきや人間や家庭の内面にフォーカスされていて良かったです。
中山作品は本当に人間の内面やメディア、ネット民、野次馬の描き方が巧妙で堪らないです。

Fedibird

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