カルメン・マリア・マチャド&J・ロバート・レノン編の、作家がひとりずつゲームについて語ったエッセイ集'Critical Hits: Writers Playing Video Games'(2023.11, Graywolf)を読み進めています。
有名どころではナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー、チャーリー・ジェーン・アンダーが参加。
Under TaleとHollow Knight語りがあれば、FF6のティナへの感情移入の思い出もあり。アジェイ=ブレニヤーは、父の友人と父の葬儀と絡めてDisco Elysiumを語っています(二次創作的なパートもあり、著者自身の〈内陸帝国〉がしゃべりだしたりする)
https://www.graywolfpress.org/books/critical-hits
関連インタビューのリンクもつけておきます。
日本でも翻訳されてほしい本ですが、海外文学読者とゲーマーの層の重なりとか、未訳作家が大半の件がきびしいでしょうか……。序文のラストはBloodborne→SEKIRO→ELDEN RINGと怒涛のフロム・ソフトウェア語りなんだけど、皆さん興味ないかな。
https://electricliterature.com/critical-hits-writers-playing-video-games-book-anthology-interview-j-robert-lennon-and-carmen-maria-machado/
コロナ禍中の思い出や、小さい頃の思い出が多いこともあって、孤独や疎外がテーマになっているエッセイが多めです。
マチャドの序文は、自分は買ってもらえなかったから兄弟のゲーム機を借りた話や、ボーイフレンドの家でゲームをした話に続けて“男子カルチャーとしてのゲーム”という観点を提示し、自らがゲーマーゲート的なものに荷担しないかという懸念を告白してもいます。