恋文(1953)観た。題名をモチーフにした手書きの便箋に製作陣の名前が書かれてるオープニングがお洒落だー。男女のいわゆるメロドラマなのだろうけど戦前戦後と戦争で選択も生き方も変えられた人達の物語の面も強く出ていたな(いやこの時代の作品はそれの影響のないものなんてないんだけど…)
礼吉さんは道子さんを彼女が違う相手と結婚して別れたとしてもずっと思っていたからこそ言いたい気持ちもわか…らなくはないけどやっぱりどうしてもそうぜざるを得なかった道子さんの感情や葛藤もわかってほしいよとは思ってしまった。最後には友人の説得や状況によって考えを改めてくれたように映ったのでよかった… 途中は道子さんもう仕事も見つけたのだから何とかひとりで頑張ってほしいの気持にかなり傾きながら見てたけども…
今の50年代とで価値観があまり変わらない所と違う所のグラデーションがあってそれが(物語という中で)どういうものなんだろうと知りたくて観ているのもある旧作邦画 いや単に好きだったり気になる役者さんや製作陣で観てるだけだけども
恋文(1953)のこと。本編の具体的な場面の話
礼吉さんの弟君が古書店で買った本を別の場所で売って上前を跳ねる商売をしていて結構儲かってるのにはそういう職業もあるんだなと(個人的にはええのかという気持ちもありつつ)思ってたら、古書店に通う外国人のお妾さんとなってる人達が最新の洋雑誌を買い取ってもらってるのを見てこれはと思ってそこの商店街で洋雑誌を買い取り販売する商売を始めてて。いいのかそれとなってしまったのだけど同業の古書店さんは上手く商売してるわねと笑顔で話すし(香川京子さん)(「同業者には(も)優しい顔をしないとね」と話す店主(沢村貞子さん)もいるし)それはいいんだ…と驚いた。巡り巡るというか…みんな「生活している」のだなと思えた。